百姓日記


既得権益、村社会

 火曜日に雨の合間をぬってなんとかもち米の稲刈りをしました。で、その後の数日はグテグデの天気。ふぅー。

この春から兵庫に本社がある自然農の野菜卸『ビオアグリ』さんにお世話になっています。量のある野菜は兵庫へ。細々とした野菜は東京の店舗へお届けしています。

なにぶん、小規模農家なので注文対応に難がありますがずいぶんと助かっています。東京の店舗は『青山ファーマーズマーケット』にも出店されているので、東京の方は是非お越しください。

 

話変わって、先日ネットニュースで『現代の村八分』について取り上げられていました。たまたまニュースになっただけで都会からのIターン者が地域社会から村八分になる事は普通にあります。

だいたいのパターンは、都会人の思考で至極マトモな正論を述べて地域の権力者の怒りを買い、そのままこじれにこじれて知らない間に村八分になっているパターンです。

こう言う事を余り言いたくはないのですが田舎の人は都会にコンプレックスを持っています。だから、例え理路整然とした正論であっても地域の慣習や因習に逆らい地域の権力者の逆鱗に触れると徹底的にしかも陰湿にやり返されます。地域内では昔からの力関係もあり誰も余所から来た人の味方にはなってくれません。

それが村社会ですし利益共同体なんです。

で、昨日これまたネットニュースにて『貴乃花親方退職』の報道を見ました。あんまり詳しくは知らないのですけれど、これまでの報道の経緯を観ていたら『既得権益に手を突っ込んだ正論の貴乃花』を既得権を守りたい勢力が全力で排除した。そんな所でしょうか?

協会とズブズブのマスコミも貴乃花親方を面白可笑しく笑い者、変人に仕立て上げています。正論が通らない村社会です。

相撲協会程度の規模の小さな既得権ですらこれ程の抵抗があります。もっともっと規模の大きな原発利権や医療利権はどれ程の巨大な抵抗があるやら簡単に想像がつきます。

既得権側に飼い馴らされているマスコミを市井の人達が主な情報源にしている以上、この国が良い方向へと進むようには思えません。

こんな小さな村のなかですら正論を吐けない僕もそんな村社会の一員だと思うと情けなくなります。

お祭り

 秋分を挟んだ三連休は地区の秋祭りでした。僕の住んでいる地区は獅子舞が盛んで神社毎に獅子舞が行われています。と言っても過疎、高齢化の波には抗えず、年々実施が厳しくなっている現状があります。

ココに越してきて直に獅子舞の役者に誘われました(半強制)。舞子か太鼓か笛かの三択です。よくわからないままに『太鼓』を選びました。

お祭りの10日前から夜に集会所に集まって1時間半ほど練習。正直、そんな事に時間を費やする暇などないのですが、一番の新人(半人前)と言う事もあり極力参加しています。

神社の氏子になると年に数回の奉仕作業、それから神社の維持管理経費を年間一万五千円ほど負担して、春夏秋の祭りの準備&獅子舞稽古。

正直、氏子になった事を後悔しています。(村に溶け込みたい一心でした。)村の戸数と高齢化を見れば今後益々負担が大きくなる事は目に見えていますし…

ホント、なんとかなんないですかね?泥舟に乗っている気分です。

金曜の夜に足揃え(予行練習)が終わってから野菜の梱包を済ませて床に入ったのは一時過ぎ。朝五時に起きて旗立て、息子の保育園の運動会に行き、家に帰って夕方まで昼寝。五時から祭りに参加して夜中に帰宅。翌日も祭り&片付け&飲み会があったのですが『もうええわ!』と家族で海に遊びに行きました。

久々にと父ちゃんとまる一日遊べて上の息子は楽しそうでした。

気候変動

 朝夕肌寒く日中も20℃そこそこの気温が続いています。播種、定植の遅れた秋冬野菜の成長が気になるところです。数日カラリと晴れてくれればだいぶ違うのですけど…

どないでしょ。

グズっとした天気で家でウダウダと事務仕事をしていたら下から突き上げるような揺れ。直下型地震ぽいなと思っていたら、もろ震源地でした。震度3。

 

大きな台風や地震がある度にネットの掲示板なんかで『災害大国日本』『住みにくい国』みたいな論調をみかけます。

本当にそうなんかな?

雨が降ることで草木は生い茂ります。豊かな雨があったからこそこの国は昔から世界有数の人口密度を誇っていました。それだけの人を養える自然環境があったんです。

地震はもう仕方がない。日本って国自体がプレート同士がぶつかっで出来た土地ですから地図をみたら一目瞭然です。

そんな地震でワヤになる事を繰り返していたからこそこの国の国民性は堅実で勤勉になったのだと思いますし、正邪は隣り合わせなんだと思います。

気候変動に関しては、そりゃもうしょうがないなと諦観しています。もっとも人為的原因説については、正直うがった目で見てはいますが、だって二酸化炭素排出が本気で原因だと憂慮しているなら対策は簡単。『不景気』になれば良いだけですもん。

経済活動=二酸化炭素排出量増加ですもんね。

二酸化炭素を抑えたいなら化石燃料の採掘量を抑制すれば良いだけなのに、逆に在りもしない二酸化炭素排出権とかエコカー減税とか省エネを売り文句にバンバン商売して経済活動を活性化してるんですもん。

気候変動って文句は下々の愚民を洗脳するツールになってる気がします。

だいたい正邪、善悪、便利と危険は背中合わせなんですから、好き勝手やってきたツケを払わされるのは仕方がないですよ。

バブルで踊ったツケをいまだ払い続けているのにナゼ?それがわからないのですかね?

台風や地震で落とす命よりも権力者の横暴で落とす命のがよっぽど多くて、よっぽど下々の僕たちで防げる事のハズなのに…なんか、おかしな世の中ですよね。

 

自然発芽

 秋作の播種と定植が終わりました。夏の片付けと間引き&収穫、出荷の毎日です。端境期(夏野菜と秋冬野菜の間の時期)になりピーク時よりはだいぶ仕事に余裕があります。

来週くらいには早生のモチ米の稲刈りをしたいのですが、雨続きなのでどうなることやら?

夏作のきゅうりを刈り倒した畝に白菜を定植したのですが、きゅうりのこぼれ種が自然発芽していました。

びっしりときゅうりの芽が生えています。そのうち霜にやられて枯れてしまうのですが…きゅうりやトマト、枝豆なんかはよく自然発芽します。

自分の力で勝手に生えてきた芽は力強く美しいです。

自然の造形美

 近頃 雨でグズグズです。気温も低くて果菜類の生育が足踏みしています。毎日収穫していたのが一日置きになり、二日置きになり…

ありがたい事にたくさんの注文をもらい対応仕切れない状況が続いています。なんとか全量応えたいのですがこればっかりは自然のモノですから…

収穫量は減ってしまったもののナスの立ち姿が美しいです!枝ぶりとか葉っぱの展開の仕方とか。キレイだなぁとウットリして『あんた美人だねぇ』とナスに声をかけています。

ナスも満更ではなさそうです。

かわいいなぁ。

直播き白菜もきれいだよ。

テレビとか新聞とか

 延び延びになっていた秋冬野菜の定植&播種がだいたい終わりました。ちゃんと育ってくれるかなぁ?

 

我が家にはテレビがありません。正確に書くとテレビはありますがアンテナと繋がっていません。映画は観れます。で、新聞も取っていません。『それで日々の情報はどうして手に入れるの?』と時々聞かれますが、今のご時世ネットで知りたい情報は十分に得られます。

そこで気になった事は図書館で関連本を借りて理解できるように読み下します。

10年以上テレビなし生活をしていますが特に不便に思った事はないです。むしろ、昔はよくテレビを観ている暇があったな!と不思議になります。いまはどこをどう見回してもそんな余裕はありません。

台風や地震の被災状況とか全然知らなくて(映像として見ていないから実感が薄い)銭湯や奥さんの実家でテレビを観て規模の大きさにビックリしたりします。

でも、特段不便ではありません。

だいたいテレビでやっている事は不幸の周知と欲の刺激と思考のマヒ。そんくらいしかないですからね。

他者の人生をのぞき見する暇があるなら、じぶんの人生に集中したいと思います。

テレビのなかには本物の人生はないと思うのですけど、どうでしょう?

 

タイミング

 長く続いた雨なし旱魃がやっと終わったと思いきや今度はグズグズの天気です。本当にお天道様は思い通りになりません。農業だなぁ。

雨や曇天が続き種まきに良いタイミングがずっとなくて秋野菜の播種や定植が予定通り進みません。秋冬の野菜は播種が一日遅れると収穫が一週間延びると言われるほどシビアです。高原の信濃町では特に!です。

そんな中、九月頭に播種した大根が発芽し双葉を展開しています。しっかり丈夫に育って欲しいものです。

今年は夏の気温が高かったので、そろそろ稲刈りの準備を始めたいところです。

台風去って

 日曜。久々に休みをとって子供達を連れて上越にある水族館に行ってきました。生後二ヶ月の次男は初のお出かけです。

リニューアルオープンした上越水族館『うみがたり』はスゴイ混みようで全然ゆっくり見れず。次男は諦めて奥さんの胸でずっと寝ていました。

イルカショーを観て、館内をまわる。

長男が一番興奮していたのはタイドプールを模した池での水遊びと鯉の餌やり…まぁ、そんなもんだ。

遠くに出かけるより水浸し、泥んこになって遊ぶほうが楽しいよねー。

とうたとはるた

 僕には二人の息子がいます。(奥さんには三人の息子がいて、長男は41歳農家で一番言う事を聞きません(T_T))

どんな親でもきっと一緒なんだろうけれど、二人の息子が可愛くて仕方がありません。(時々、面倒臭くなる時もありますけれど…) 

自分のなかにこんな感情があったのか!と息子達に気付かせてもらう事ばかりです。

子供が生まれる前、奥さんと時々こんな会話をしていました。『こんな未来のない世の中に生まれてくる子供は可哀想過ぎる。だから、僕たちは子供を作ってはいけないのではないのか?』と

今も世の中を見渡せば暗い未来しか想像ができません。マジメに世界を捉えようとすればするほど、憂鬱な気持ちになります。(だから世間の多数派は追われるように歩き続け、思考を止めて感覚をマヒさせているのでしょうか?)

二人の息子に対する気持ちは、

『この子らの未来はたいへんかもしれない、けれど、この子らの存在が僕ら夫婦に未来を見せてくれているのだ』とかわりました。

親のエゴかも知れません。

親のワガママかも知れません。

それでも彼らの存在そのものが『未来』なのだと思います。

その『未来』を守る為に、僕は百姓を続けていきたいと思っています。

畑で瞑想

 昨日は加工トマトの収穫をしました。今年は残念ながら不出来でした。

加工トマトを作り始めたのは三年前、キッカケは地元の食餌グループ(食を考える会)からケチャップ用トマトの栽培依頼からでした。初年度はめちゃうまくいってグループの方においしさを感動されました。それが嬉しくて去年、今年とがんばってみたんですけど…気合を入れるほどに空回りです。

もっと勉強&観察をして、おいしい加工トマトを作れるようにならなければ

話変わって、

農業は単純作業の繰り返しがたくさんあります。おなじ作業を延々繰り返していると、ちょっとした瞑想状態になる時があります。特に近頃は疲れているから結構な頻度で飛んでいってしまいます。

紐の切れた思考、漂う感情。そう言う自我を放ったらかしにして、ただ手と足を動かし続けていると世界の輪郭がボヤけ、自分自身の境界線が曖昧になっていきます。

葉っぱの一枚一枚がやけに鮮明に見え、虫の細かな動きを見るともなしに追いかけます。

それは、ちょっと気持ちいい感覚。

でも、その感覚を楽しもうとして追いかけ始めると霧のように消えてしまいます。自我を持った時点でゲームオーバーそんなゲーム?です。

 

色即是空。

すべては空である。

あなたもわたしも空である。

空であるならばなにも苦しむ必要などない筈なのに、苦しみは消えません。

私程度じゃ、お釈迦様にはなれません。

でも、お釈迦様になりたい訳じゃないし。まぁ、いいか。

 

 

淋しい人

 二日ほど肌寒いくらいの気候で『秋になったなぁ』と思っていたら、ここ数日は、また暑さがぶり返してきました。

本当、へんな天気です。

畑の所々に植えている嫌虫用(効果はあるんだか、ないんだか?)のアフリカンマリーゴールドが黄色い花を咲かせています。

 

 先日家の前の畑で作業していたのですが、フッと気がつくと家から直で来れる農道がトラクターで耕されてなくなっていました。

『!!』と思い、その土地の地主さんに声をかけると『ココはウチの土地だから君らは通っちゃダメ』との事。

その農道を通れば家からホンの100㍍。その農道が通れないとグルッと大回りして6,700㍍になります。これまで6年間まったく問題なかったのに、地主さんとも出会えば挨拶する間柄だったのに…

なんか、シャクに障ったんでしょうね。がんばって畑やってるのが気に食わなかったんでしょうか?有機なんてと鼻で笑っていたのに、それなりにできてる事がおもしろくなかったのかな?

なんか、切ない気持ちになりました。

僕は車に乗って回り道して行けば良いけれど、息子たちが家からテクテク歩いて苺を気軽に取りに来る事が出来なくなり残念です。

土地がないわけじゃない。半分以上は耕作放棄しているのに、わざわざ農道を潰す。自分自身もその農道がなければ不便なのに、それよりも僕に痛手を負わすことの優先順位が高かったのかな?

なんか、切ないです。

心の淋しい人なんだなぁって、悲しい気持ちになりました。

そう言う話はあちらこちらで聞きます。借りた畑が良くなりだした途端に返せと言われたり、ショーもない意地悪をされたり…

人に喜んでもらえるより、人に感謝される事より、人を不快にさせる事に喜びを感じる人が世の中にはいます。

やさしさとか感謝の気持ちはいつか巡り巡ってじぶんに帰ってくる事がわからない人がいます。

世界は繋がっているから、僕は人に感謝されるような頼られるような生き方がしたいと、今回の事で更に強く思いました。

そ~言う意味では、今回の事は勉強ですね。

恋の歌

今朝の気温12℃!!

なんじゃぁ、そらぁ!

盆を過ぎればもう秋と昔の人は言ったけれど、本当ですね。

夕暮れの時間が日に日に短くなっています。秋の夜長か。

そう言えば、秋の虫があちらこちらで鳴いていますね。

虫の鳴き声と言えば、ある時ぼく気が付きました!彼らの鳴き声は『恋の歌』なんですよね。 (目から鱗)

生まれてきて、厳しい夏を乗り切って秋になったら『好きやで〜、好きやで〜』と夜な夜な鳴きます。

ええ人生(虫生)やなぁ。

卵から生まれて、じぶん一人で艱難辛苦を乗り越えて大人になったら『好きやで〜、好きやで〜』って歌い続けて伴侶を見つけ、子の誕生も見届けず『はい。さようなら』

悪くない生き方やなぁ。

ひとの命は長過ぎる。長過ぎるから見えない未来に不安が募る。

精一杯『好きやで〜。好きやで〜。』って言いながらポックリ死んでく方が幸せとちゃうやろか?

夏の終わりと高校生

 朝晩がずいぶん涼しくなってきました。高原の信濃町は夏から秋へと季節が移り変わっていきます。

収穫の済んだとうもろこし畑をハンマーナイフで砕いて、秋作の葉物野菜の準備を始めます。白菜の育苗も始まりました。

季節は移り変わっていきます。

田んぼでは早生のモチ米がすでに穂を垂らし始めました。高校生くらいかな?殆ど、じぶんでなんでもできます。親(僕)がやってあげられるのは畦草を刈ったり、悪いオトコ(イノシシ?)が近寄らないようにしたりです。

おいしいお米になってね。

軽トラ満載。農家の一日。

 世間はお盆です。お墓の横にある畑に行くとひっきりなしに墓参りの車が出入りしています。昔はなんとも思わなかったけれど、先祖がいたからいまがあるのだなぁと感じ入る今日この頃です。

今度 実家(京都)に帰ったらちゃんと墓参りに行こう。そして、二世二号の誕生を報告しなきゃね。

 

 そんな世間のお盆休暇とは関係なく農業は続きます。

夏の野菜は果菜類(実の成る野菜)がメインです。果菜類は葉物や根菜と違って収穫適期が短い物が多いです。生育のはやいきゅうりやズッキーニなどのウリ科野菜は、最盛期には朝夕2回の収穫をしないと追いつきません。

ナスやトマトも最低二日に一度は収穫をします。疲れたり、雨が降ったり、気分が乗らずに このサイクルを一回とばすとあとが大変!大量の野菜を前に途方に暮れます。

それにたくさんの実(特に大きくなり過ぎたウラナリ)を付けることは野菜にとってもたいへん負担で、結果的に株の弱まりをはやめてしまいます。

夜明けの遅くなった今頃は朝4時45分に起きて軽く朝食。5時15分くらいから朝採り野菜を収穫し、家に帰って倉庫で選別と梱包。前日のウチに梱包を終えた野菜と共に、宅配、配達、注文品と直売所行きに仕分け、納品伝票や発送伝票を書く。

九時前にから各々 配達や発送手配をやります。これが終わって帰ってくるのは10時くらい。それからご飯を食べて野良仕事へ。昼過ぎ 日によって一時から二時頃までは働いて、ウチに帰って一休み&ご飯。

夕方は4時頃から野良仕事を小一時間、その後 夕採り野菜を日暮れまで収穫して、ウチに帰って選別と梱包をします。

夜ははやくて9時台、遅いと日が変わるまで作業をしてから就寝。

好きじゃなきゃできない仕事ですね。

クマだったりカラスだったり

 晴れた日の日中はまだまだ暑いけれど、朝晩の気温は下がり信濃町は初秋の気配が漂い始めました。

 

 畑に行くと収穫前のとうもろこしがバタバタとなぎ倒されていました。クマですね。うーん。

動物が野菜を食べる時は収穫適期になったタイミングです。それはもう見事なくらいで『明日採ろう』と思った日にだいたい食べられます。彼らはちゃんとおいしい時期がわかってるのですね。野生だ。

で、今回なぎ倒されたとうもろこしは収穫にはまだ少しはやくて(一週間くらいかな?)そろそろ獣害対策しなきゃなぁと思っていたタイミングでした。

周りの畑のとうもろこしがほぼ電気柵で囲われているから、ホント辛抱たまらなくなっちゃったんですね。まだ実の色の薄いとうもろこしをキレイに食べていました。

で、近くの畑に行くとかぼちゃとスイカがカラスに突かれていました。こっちは食べる目的じゃなくて興味本位で…あちらこちらに小さな突き痕が…

食べてもいいけど、もっとキレイに食べて下さい。

おひさしぶりです。さようなら

 8月3日から淡路島に住む自然栽培農家の友人一家が避暑兼遊びに来ていました。

友人とは20代最初の頃に沖縄の西表島で出会ったので、もう20年近い付き合いになります。農家になるキッカケを与えてくれた友で、全力で全開で遊ぶ事のできる数少ない親友です。

一年ぶりの再会なのに20年前と変わらない(むしろ酷くなってる。)テンションでしょーもない事ばかり話したりやったり。

最高の日々でした。

野尻湖で泳いだり、おいしい食事にでかけたり、観光したり、一緒に野良仕事をしたり。今回もたくさんたくさんの助言をもらいました。

6泊7日。アッと言う間に過ぎてしまいました。

奥さんも子供も実家に預けているのでさっき僕一人で見送り。車が走り去ったあと、やっぱりちょっと寂しい気持ちになりました。

それでも、人生は続く。

また、次に会える日を楽しみに泥にまみれてがんばります。

ありがと。

自根と移植

 異常な天気が続いています。私の住む信濃町は一か月間雨が殆ど降らず(台風の余波で数時間お湿り程度の雨のみ)連日30℃を越す日々が続いています。

こりゃ、野菜高騰するなぁ。

その点、ウチの宅配は市況に左右されにくいので、こう言う天気の時はお得かも知れません。(サラリと販促宣伝です。)

7月の下旬に定植したキャベツ類の苗が干からびそうになっています。朝夕、エンジンポンプで潅水です。手間がかかります。

こう言った激しい気象条件の時は、育苗苗よりも自根苗の方が強いです。育苗苗は管理された状況で蝶よ花よと箱入りで育てられた分、環境変化にとても弱いです。

一方の自根苗は厳しい環境の中、自分自身の力で生き延びる為に根を張り葉っぱの展開を調整します。

それがわかっていながら育苗苗を使うのは農家の手間を省くためとすんなりと移植が済めば生育が安定するからです。

でも、こんな気候が毎年のように続くなら自根でやってみるかなぁ。来年から

かわいい♡

 はやいもので今日で7月も終わりです。今年ははやくから暑さが厳しかったので「まだ七月か!」と、そんな感じです。雨が全然降らず、植え付けたばかりのキャベツ類が、ほぼ枯死してしまいました。南無

農家は徒労が多いやね。南無

 

 ヘンタイ自然栽培農家の鈴木はマニアックな野菜の栽培が好きで、毎年ナニコレ?みたいな野菜を育ててしまいます。で、全然売れないのですね。

専業農家になって気がついたのは、ひとは食に対して「非常に保守である」って、事ですね。知らない野菜は買わない買わない。チャレンジしない。

で、売れないのわかっているのに今年も何種類かマニアック野菜を育ててみました。

「バジリコ」

バジルの親戚なのですが、小さい葉っぱが球状に繁茂して「めちゃかわいい!」です。スーモかマリモみたいな感じです。

「コレはキッチンプラントとして鉢植えで、東京のオシャレさんに絶対売れるな!」そんな確信を持ちました。

だって、かわいいもん。

来年からバジリコ専門農家として大金持ちになりますね。一発当てて海外旅行だね。

 

 

野菜を売って生きる事

 知り合いの有機米農家の先輩がよく言われます。「農家やる奴はバカ。普通にお金が稼ぎたいならコンビニでレジ打ってる方が全然イイよ。」って、そう言いながら、もう20年くらいお米を育てています。

本当に農家は労力の割に儲かりません。大雨や日照りの度に必死で一歩一歩積み上げてきたモノが台無しになる。そんな世界です。

慣行栽培農家ですら全然やってられないそんな状況ですから、有機少量多品目のウチなんぞ鼻で笑えるレベルです。

夜明けと共に起き出して日暮れまで働き、夜は梱包作業に追われる。

冬と夏で体重は1割も減ってしまう。そんな仕事です。

でも、ぼくはこの仕事が好きです。(いまのところ)

お客さんに感謝されたり、取引先との信頼を感じられた時、ニヤリと笑います。

野菜が楽しそうにしていたら、胸の奥がグッって温かくなります。

儲からない事は知ってる。割に合わない事も知ってる。

でも、ぼくは農家として生きて行きたいのです。

地面の上で這いつくばって、生きて行きたいのです。

 

わたしは誰でしょう?2

 普段何気なく食べている野菜。毎日のように食卓にあがるのに、実はあんまりよく知らない。

実を食べているのか?果肉を食べているのか?種を食べているのか?根を食べているのか?茎を食べているのか?葉っぱを食べているのか?

その野菜のいつを食べているのか?知ってる?

幼少期なのか?少年期なのか?青年なのか?中年なのか?老年なのか?

実は、よく知らない。

さて、見開きの野菜は誰でしょう?

 

前回の答え 👇コレは

トウがたった牛蒡(ゴボウ)でした。