百姓日記


ひな祭り

 三寒四温で一歩づつ春に向かう今日この頃です。快晴の下、畑にて雪下野菜を掘り出していると奥さんと息子ふたりが散歩にきました。

除雪ローダーが積み上げた雪山に登り、遊んでいる兄弟。作業を終えて雪山を向くと『雛人形』をたくさんつくっていました。

そーかー。もう、そんな季節なんですねぇ。

百姓建築 仕上げ壁

 暖かかった気候が一変して、ここ数日は強い寒波です。気温の激しい上下動は身体に負担がかかります。それでも陽射しは日一日と強さを増して、春の訪れを予感させます。

貯蔵系の雪下野菜にはポツポツと傷みが出てきています。出せて今月一杯かな?

部屋の改装を進めています。漆喰を塗り終えたので、いまは壁板を打ち付けています。下地の間柱の位置を探すのが一苦労です。途中途中で奥さんと協議して、どんな部屋にするのか?ひとつずつ決めていきます。結果、頑張って塗った漆喰壁がすべて木で覆われたりしています…(涙)。

予算と希望と想像力を総動員しながらの作業は楽しいです。

イグルー

 直売所に出している雪下野菜の売れ行きが良くて、急遽 朝から野菜を掘り出して出荷してきました。今日はとんでもなく良い天気です。陽射しが春の装い。

午後から野尻湖博物館主催の『イグルー造り』に家族ででかけてきました。

本来は、締まった雪を切り出して積み上げて造るのでしょうが、それほど雪が締まっていないので箱に雪をぎゅうぎゅう詰めにしてブロックを作り積み上げていきます。

子供のイベントと言うこともあってサイズはちいさい。でも、それぞれがじぶんの仕事を見つけて作業に没頭。こう言うイベントの例に漏れず、大人の方が真剣になって造っていきます。

予定よりもだいぶ早く一時間半ほどで二つのちいさなイグルーができました。かまくら?みたいな感じですが、楽しかったです。長男と次男も青空の下 目一杯働き遊べてご満悦でした。

循環農業2

 イベントが終わり通常運転に戻りました。雪の下から野菜を掘り、出荷し、種の発注や確定申告などの細々とした仕事をしています。予定のない日は、家の改装を進めています。いまは二部屋目の壁を漆喰で塗っています。あんまりうまくはないけれど、作業としては好きな部類です。土壁を白く塗りあげながら、展示会で下りてきた『循環する農業』と言う言葉を考えていました。

これまでぼくは、じぶんのこだわりを畑や野菜に押し付けていたように感じます。自然栽培や自然農の定義とは?なんて、下らない事にどこかでとらわれていたんじゃないかな。と

大切なのは野菜が元気に過ごせる場所であること。畑が気持ちのいい空間であること。なんですよね。どんな肥料を使うとか、使わないとか、マルチを使うとか、使わないとかは、その先にあることなんじゃないかなぁ。と思い至りました。自然の大きな循環のなかに一緒に交ぜてもらえる農業。大きな循環を構成するちいさな場所でありたいな。と思います。

農業は、農の業(ぎょう=営み)や農の業(わざ)と書きます。でも、読み方を変えれば農の業(ごう)とも読むことができます。

生きていくために自然を破壊して、農地を造る。本来その場所には不自然な野菜やお米を植え育てる。どこまでいったところで、本物の自然にはなれません。それでも農家は稲を植え、種を蒔きます。もって生まれたカルマと言う意味でも、農業(ごう)がぼくにはピッタリな気がしました。

 

補足:wikiで業について調べました。業とは、行為、所作、意志による心身の活動、意志による心身の生活を指すようです。元義には良い悪いといった色はないようです。結構、素敵な言葉ですね。つまりは『生きる。』こと、そのものじゃあないですか。益々、気に入りました。

 

 

カケラ

 昨日、無事に展覧会が終了しました。最初に主宰の澄ちゃんに声をかけられた時には『そんなん誰も興味ないやろ。ひと来ないよ。』と思っていました。蓋を開けてみれば、びっくりするくらい多くの人に来てもらうことができました。本当にありがたいです。

当社比8倍くらい格好よく撮ってもらった映像を観てくれた友人が『普段と言ってることそのままやね。』と

確かに、それはじぶんでも思います。インタビューだからと言って、普段よりも格好つけたり誇張はしていないです。そのままじぶん、でした。にんげんの厚みが薄いのか、バカなだけなのか、まぁ、裏も表もないのは確かです。

じぶんと言う者を考えたとき、実はじぶんなんてないのではないか?と半確信しています。カラッポのぼくが出逢ったこれまでのすべてのモノのカケラが集まって、いまのぼくが出来ています。

そうしてぼくを作ってくれたカケラに対して、ぼくにはなにも返すことはできません。唯一できることは、じぶんの感情には嘘を吐かないコトだけなのだと思っています。そこにウソを吐いてしまえば、カケラをくれたすべてをウソにしてしまうと思うのです。だから、じぶんの感情を信じてこれからも歩いて行ければと思っています。

さーて、今回のコトで更に過大評価をされてますます負債が大きくなってきました。『やベーなぁ』と思いながら明日からも頑張っていきます。

循環農業

 展覧会三日目です。朝から会場入りしてなんの役にも立たないながら、でくの坊のように過ごしておりました。あんまりよく知らない人やまったく知らない人に会うのは思ったよりも疲れます。明後日の方角の会話を繰り広げながらの一日でした。

じぶんのやっている農法についていろいろと質問をされました。細部については語れても、全体を一言でピタリと表す言葉がいつものことながらうまくみつかりません。

そもそも、ぼくのやっている農業はどのカテゴリーに入るのか?ずっと謎でした。有機栽培?自然農?自然栽培?自然農法?…よくわかりません。第一、自然農とか自然栽培の定義がよくわかってないのです。『無農薬、無肥料、不耕起』が自然と言うのならりんもく舎はそのカテゴリーから外れます。

農薬は使っていない。化成肥料も使わない。でも、野菜によっては植物系の有機肥料を使う場合もあります。畑も耕起する場所もあれば、7年不耕起を続けている所もあります。結局、畑の状態と作物と作業性などから僕と野菜が相談して、歩み寄れる折衷案をみつけているのが現状です。一様ではないのです。

うまく言えないからこれまでは『自然農寄りの有機栽培』などと言ってきました。でも、しっくりとしません。自然ってなんだ?畑で作物を育てている時点で、もうそれは自然じゃないよなぁ~って…

 

きょうお客さんと話をしている最中に言葉が降りてきました。

『(自然の)循環のなかにある農業』

を、ぼくは目指しているのだと10年目でやっとしっくりくる言葉に出会えました。ちいさな輪がたくさん集まって、大きな環を作る。どっちが偉いとかじゃなくて、どちらもおなじもので、どちらも別のもの。

命が次から次へと受け継がれてクルクル回り続ける農業。僕の存在と他者の存在がクルクル回り続ける生き方。ちいさな場所で大きく循環し続ける。そんな田畑や生き方を目指しています。

 

プラスマイナス

 朝夕、黒豆(愛犬)の散歩に出かけます。新雪の頃はフリーにしてあげられる場所がなくてストレスを溜め込んでいた黒豆ですが、近頃は固く締まった田畑の雪の上を駆け回らせています。『帰るよ❗』の声がかかるまで、あっちに行ったりこっちに行ったりと子供のように無限に走り続けています。

本日は4日間開催の『鈴木雄一展』二日目でした。初日、本日と思ったよりも多くの人が訪れてくれています。いろんな人に人生の軌跡を見られているようで気恥ずかしくもあります。でも、ありがたいです。

今回はたまたま縁があって、主宰者の澄ちゃんはぼくに白羽の矢を立てました。でも、すべてのひとが生きてきた時間の分だけ、感じ考え悩み生きてきて、たくさんのドラマのうえに今を生きているのだと思います。生きているって、それだけでスゴいこと、胸を張れることだって思います。

たくさんのひとに誉められたり感心されたりするたびに『このままじゃいけない』そんな気分になります。

今のじぶんは、これまでの貯金で生きているようなものです。たまたま自然のなかで幼少期を過ごしたお陰で人よりも自然に対する感覚が鋭かっただけなんです。ここから、もう一歩先に進むためには、もっと深く田畑にもじぶんにも向き合わなくてはダメなのだ。と焦ってきました。ビギナーズラックはそろそろ終わりね。そんな気分。

若かりし頃、モンゴルを旅していた時に出会ったおじさんの言葉を思い出します。『好きなことができるときは、好きなように生きればいい。時がくれば、いつか、どこかできっちり返さなくてはならなくなるのだから。人生は最後にはプラスマイナス0になるものだから』と

甘えた日々を過ごし続けた負債と利子が増えすぎないように、これから少しずつ分割払いしていきます。さーて、死ぬまでに返し終えられるでしょうか。

陰陽、正邪

 週に二度 雪下野菜の出荷をしています。月曜と金曜の掘り出し日が好天ならそんなに悪い仕事でもないいのですが、本日は横殴りの雪の下での作業になりました。辛い…

初めて雪下野菜をして途中経過の感想は『いいものもあれば、そうでもないものもある。美味しくなるのもあれば、現状維持、下降気味のものもある。』そんな感じです。

雪下で美味しくなる野菜No.1は人参です。甘味が増して、ジューシーで爽やか。ただし、掘るのがたいへんです。そして、掘ることよりもその後の洗いが更にたいへんです。なんか、工夫しなくちゃなぁ。

 

 昨日は展覧会の内容について、主宰の澄ちゃんと話をしました。概ね問題なく、澄ちゃんの構成力と文章力に驚きました❗『お主、仕事できるなぁ』そんな感じです。ただ自然栽培の説明については…なんだか、しっくりとこないものがありました。

自然栽培=たいへん この図式がなんだか、しっくりしません。

40年この世で生きてきて、10年田畑を触ってきました。そんななか感じるのは、世界は、陰と陽、光と影、正と邪など相反するものが対になって出来ている。と思うのです。正反対に見えるものが、実は背中合わせのおなじものなのでは?と感じるのです。

一見難しそうに見えるものでも最初の山さえ越えれば、あとは安定してしまい簡単になる。一見簡単そうに見えるものでも軽んじておざなりにしてしまえば、いつかどこか別の形で困難を招く。そんな風に思っています。

自然は絶妙なバランスの上に成り立っています。ちいさな歪みが出た場合、元に戻す力も持っています。農業で言うと病気や害虫の発生は、人が崩したバランスを修正するために起きる。とぼくは考えています。自然が本来持っている修正力や包容力を最大限発揮してもらえるように手伝うのが自然栽培だと思っています。うまくいかない原因の殆どは、人が招いているのです。

農薬を使えば野菜は育つ。簡単に病気や害虫を抑えることができる。でも、在るべき形は歪められてしまうのです。その歪みは消えてなくなる訳ではありません。いつかどこか別の場所で別の形で現れます。簡単な選択の先に困難な問題を招くのかも知れません。

明日を見たとき自然栽培はたいへんで難しい農業かもしれません。でも、100年先を見たときには簡単な解決方法なのかもしれませんね。

あー、なんか文章も内容もめちゃくちゃです。すみません。

 

百姓建築 漆喰壁

 一部屋目の床が完成しました。二部屋目の床に取りかかりたかったのだけれど、諸事情により延期。一部屋目の壁を先に進めることにしました。

既存壁は土壁です。剥離はあまりしていないので、そのまま上塗りで漆喰を塗りました。

左官仕事はひさびさです。楽しい。8年前にこの家を買ったときに、キッチンは漆喰。他の部屋は珪藻土と、たくさん塗りました。調湿を考えると今回も珪藻土が良いのですが、壁が崩れやすい。との事で、奥さんから却下されました。

仕事全般に言えることですが『下準備』は大切です。マスキングテープをしっかりと張り、マスカー付きの養生をきっちりとします。漆喰に水を加えて、固くもなく柔らかくもなく、練り上げていきます。

薄汚れた土壁が白く漆喰で覆われていく。気持ちいい。素人なので、どーしても凹凸が出来ますが、無理にまっ平らにしようとはしません。『これも味があっていいじゃないか。』そんな所です。

養生も含めて、一日で塗り終わりました。楽しかった。

白雪姫

 気温が高い。年末から一月半ばまでは繰り返しの寒波で例年よりも寒く、降雪も多かったです。ところが、ここ一週間ほどは暖かく雨が降ったり止んだり。一月に雨…。もう、天候がグチャグチャですね。80㎝くらい積もっていた雪も20、30㎝くらいになってしまいました。

 

 奥さんの体調が良くなくて、数日別の部屋で寝ています。二人の息子と僕の三人で寝ていると、朝早起きした息子たちが『とうちゃん、起きて❕』と声をかけてきます。眠たくて、聞こえない振りしたり、布団を頭から被ったり。

『起きて、起きて』とうるさい。

仕方なく『とうちゃん、白雪姫ね。目覚めさせて』と、現実と乖離したお願い。髭面の汚いおっさんが目覚めのキスを目を閉じて待っていると…

『カンチョー‼️』

我が家では、白雪姫はカンチョーで目覚めさせるようです。…ダメだこりゃ。

鈴木雄一展

 一昨年、奥さんの絡みで一人の女性がりんもく舎の畑に来ました。それ以来、ちょくちょく訪れては、農作業の手伝いをしてくれていました。

彼女は東京でアートデレクターの仕事をずっとしていて、結婚を機に信濃町に引っ越して来ていました。

昨年の夏頃、『雄ちゃんさ。私、この村に住んでるおもしろそうな人を取り上げて、その人のやっている事とそこに至る思考の変化を展示してみたいんだよ。』と『仕事と思想が一緒になっていて、形にしてる。って、アートの世界とおなじように感じるんだよね。』と

『第一回は雄ちゃんでもいい?』

…『えー❕』

それは恥ずかしいなぁ。の気持ちが先に立ちましたが『やりたいコトがある』その気持ちを大切にしたい想いもあり快諾しました。(まぁ、どうなるかわからんし…)

それからの数ヶ月、彼女はあちこち走り回り、頭を使い、調整し、思考を形に変えていきました。

その展示会が来月行われます。3日から6日まで黒姫駅前のモトホンヤさんにて開催です。こんなご時世ですが、お近くの方はどうぞお越しください。

よろしくお願いします。

 

百姓建築 床

 二部屋の改装を進めています。荷物を片付けたり移動するのに2日。それから押し入れと床の間の建具を一日ががりで分解しました。既存の構造をなるべく傷付かないようにばらしたので、時間がかかりました。

床下のむき出しになった土台に既存床とレベルが合うように材木をかまし床を作ります。

元からあった旧式の畳は60mm厚なので畳を撤去してから30mmの材で底上げして、材の間に25mmの断熱材(スタイロフォーム)を嵌め込んでいきます。その上を12mmの合板で塞いで、新しい床を作りました。最後に18mmのシステム畳を入れれば、レベルも合うはずです。

作業スペースがなくて、材料と道具をずらしながらの仕事で手間がかかります。

構造に歪みがあったため思ったよりも時間がかかりました。明日からは二部屋目にかかります。

百姓建築 焚き火

 農閑期の冬の間に家の改装をしています。二部屋の壁の漆喰塗りと床に断熱材を入れて、畳の新調。その他諸々です。

取り敢えず、一部屋目に取りかかっています。まずは床の間と押し入れを撤去しました。剥離した材木のうち、まだ使えそうなものは整理して、残りは燃やしました。

雪の積もった裏庭(裏山?)では、そのままでは火が点かないので廃棄する畳を敷いて、その上で燃やします。

廃材を燃やすときに毎度『もったいないなぁ』と思ってしまいます。薪ストーブでもあれば塗料塗りされていない材は、いい燃料になるのですけれどね。

パチパチとはぜる焚き火を眺めながら、この熱いエネルギーも元は太陽なんだよなぁって、思いました。この世界にあるすべての有機物は、元をたどれば全て太陽の光が変換したもの。僕らの身体も元をたどれば太陽なんです。そう思うと、なんだか素敵じゃありませんか?

青春

 冬場はblogの更新ペースが遅くなります。田畑がお休みで特に書くこともない。& 野菜梱包の休憩中にリフレッシュの為にblogを書いているので、その仕事自体がないから時間を作れていないのもひとつの理由です。

でも、今夜は時間があるので書いています。小豆を煮ている最中です。煮詰め作業に待ち時間があるので久々の更新です。

 

 先日、家の改装の下準備で部屋を掃除していました。その最中本棚の本に目が止まりました。題名『青春の言葉』ペラペラとページをめくります。そんな事があったからか青春に想いを馳せる日々が続いています。

ネットフリックスで青春映画を検索して、観て、いまひとつキュンキュンできない。選択を間違えた。なんか、ワクワクソワソワモヤモヤしたいのです。

どうして青春の気持ちを疑似体験したいのか?つまりは、まぁ、僕の青春時代が終わった査証でしょうね。完璧に、完全に

青春は年齢で区切るものじゃない。青春を想い憧れた時に終わりを告げるのでしょうね。戻りたいか?と問われれば『戻りたいような、面倒くさいような』

あー、青春。ですね。

 

『青春は、誉められすぎる季節である。春に似ている。』サミュエル・バトラー

なるほど

 

 

白菜のつぼみ

 冬です。辺り一面真っ白の雪です。毎度の事ながら、この時期は仕事に身が入りません。やらなきゃいけない事は多々あるのに、お尻を叩かれないと『まぁ、明日でいいかぁ』となってしまいます。

小学生の頃から夏休みの宿題は、残り休み5日くらいにならないとやらなかったからなぁ。人は変わりません。

週に二回のペースで雪下野菜を掘り出しています。宅配と自然食品店向けと地元の道の駅の直売コーナー用にです。大した量ではありません。

先日掘り出した白菜を家に持って帰って整形していると、なんか形がへん。???と思いながら外葉を剥き続けていると芯の部分に未熟な花芽が見えました。白菜のつぼみです。

ぼくは農家になるまで白菜の花を知りませんでした。皆さんは知ってます?

ね。知らないでしょ。『白菜に花咲くの?』そんな気分じゃないですか。白菜も勿論子孫を残さなきゃいけないから花を咲かせます。

春。巻いた葉っぱの中心を突き破って、茎が伸び、その先端に花が咲きます。どんな花か?と言うと、まんま菜の花です。

白菜もキャベツも大根も小松菜も野沢菜も、姿形は違えど、みなおなじアブラナ科なのでおなじ様な花が咲きます。なんか、不思議ですよね。

 

息子

 天気予報を確認すると1日晴れ予報。年中さんの長男に保育園を休ませてスキー行くことにしました。

現在五歳の長男は一昨年、三歳でスキーデビューしました。と言ってもお父ちゃんに吊り下げられて無理矢理滑るレベル。そり遊びの方がテンションも上がっていました。四歳の去年は、背中を父ちゃんが吊りながらなんとか滑れるレベル。勿論、停止や方向転換は出来ません。

と言うことで、五歳の今年が本格的なデビューになります。

初心者用の緩斜面にて練習開始。1本目は取り敢えず立っていられる昨年最後と同レベル。ボーゲンの仕方を教えて、スピード調整が出来るように頑張ります。3本目、スピード調整が出来るようになりました❕早❕

五本目、500メートルくらいの斜面をリフト降り場から乗り場まで転けずに滑りきりました。早❕

小さい子の成長速度は早いとは聞いていましたが、ちょっと笑えるレベルです。目に見えて巧くなるとは、こう言うことですね。結局、15本くらい滑って最後の方は左右の方向転換もそれなりに出来るようになっていました。

父ちゃんは滑れると言っても我流なので大したレベルではありません。基礎が大切なので次は知り合いのインストラクターにちゃんと教えて貰おうと思いました。

来年には父ちゃんよりもうまくなっていることでしょう。こんなにはやく息子に追い抜かれる場面が訪れるとは…嬉しさと寂しさの入り交じった気分です。

 

雪下野菜

 今年から初チャレンジの雪下野菜。右も左もわからなくて、知り合いにいろいろ聞きながら準備をしてきました。取り敢えず、今年は経験値を積むための年にします。

12月半ばにしっかりと根雪になり三週間。年明け6日初掘り出しをしました。50㎝くらい積もった雪をどかして、半地下に埋めたキャベツと白菜と大根を掘り出す。人参は畑に生えたままなので一本づつ掘り水路で洗います。

予想通り手間がかかります。

雪下に埋まった野菜は、湿度と温度が安定した状態でゆっくりした時間を過ごすので、寒さに対抗するために糖度が上がり、農薬や化成肥料に由来するエグミ、苦味、臭みが薄れると言われています。

我が家の野菜達は無農薬&少植物質有機肥料栽培なので元々エグミ、苦味、臭みが殆どありません。だから、感動するほどではなかったのですが、おいしかったです。なにより収穫してから一月くらい経っているのに鮮度低下が殆どなかったです。

 

お餅つき

 明けましておめでとうございます(遅❕)。全国的に寒さの厳しい冬になっています。年末より三回ほど寒波があり、大雪予報が続いていました。北陸の方は記録的な大雪になっているようですが、ここ信濃町(長野県北部)は幸い思ったほどの量ではありませんでした。寒気の入り込み方がずれたのでしょう。70㎝くらいでしょうか?

例年、大晦日は知り合いのお寺でお餅つきの手伝い(初詣の振舞い用)をしながら年越しをするのですが、今年はコロナでイベント自体が中止になりました。なんで、年末年始は妻の実家でゴロゴロしながら過ごしました。10年続けてきた大晦日の恒例行事がなくなり、いまひとつ年が明けた気がしません。

昨日、おなじお寺で子供達と一緒にりんもく舎のお米で餅つきをしました。杵と臼で撞いたお餅はやっぱり美味しいです❗キメと粘りが機械とは違いますね。息子達は、カエルのお腹になるまで延々と食べ続けておりました。

これで、やっと年が明けました。

今年もよろしくお願いします。

年末

 22日に最後の野菜セットの発送を済ませて、今年のお仕事は終了しました。外は一面真っ白に雪化粧して、冬の到来です。年内は家の大掃除をしたりポツポツと豆の選別内職をしたりしながら過ごします。

野良仕事がなくなって困るのは愛犬の散歩。雪がない時期は畑に連れていって放っておけば一人で勝手に延々と走り回っていたのですが、朝夕ちゃんと散歩に連れていかないとダメ。

雪が深くて森のなかや農道などノーリードで大丈夫な場所には連れていけないのでリードを着けて除雪された道を歩いています。都会で犬を飼うのはたいへんそうですね。

18万5千円

 近所に同期就農の有機農家さんが居ます。その彼と先日話をしていると『以前の職場(有機農の会社)の元上司が観光農園を開くからそこで働いてくれないか?』と言われましたよ。と

ヘッド?ハンティングです❕

『お父さんが社長で、そこから出資してもらって相模原に一億円かけて農地を手にいれたらしいです。』

『すげーじゃん。』

『でも、条件酷いですよ。初任給185,000円ですよ。』

『…』

『普通、どんな職種でも15年の経験があって引き抜きするなら185,000円で声かけないですよね。農家ってなんなんですかね。』

ホント酷い。農家の経験って価値がないと思われているのかなぁ?

僕は農家だから身贔屓もあるかも知れないけれど、農家くらい専門的で経験値がモノを言う仕事って、なかなかないと思うのですけどね。有機なら尚更です。

機械に任せる事はできないし、自然が相手の商売だからこそマニュアル通りにはできないのにね。甘くみられてるなぁ。ホント

他人事ながらなんだかグッタリしちゃうような話でした。まぁ、なんにせよ彼が離農しなくて僕にとっては良かったですけどね。