与えなきゃ、貰えない?

 例年のことながら、この時期は育苗と播種、植え付け、作付前作業に追われて毎日おおわらわ❗です。(わらわの語源てなんだ?)

 だいたい夜は8時前に下の子を抱っこで寝かしつけて、そのまま一緒に寝てしまいます。絵本を読んでほしい上の子が寂しそうです…

朝は夜明け前に勝手に起き出し(じいさんか!)、朝御飯を食べたり前夜の片付けをしたりしてから畑に出ます。めちゃくちゃ忙しいのに、毎日楽しくて仕方がありません。『生きてんなぁ俺!』『もっとやりてぇ』とか、思ったりしています。(殆ど、病気です。)(育苗中の苗が元気よく大きくなっていくのも、僕に力を与えてくれます。)

 

 草生栽培と言うちょっと珍しい栽培をしているので、畑を見学したいとちょくちょく人がやって来ます。一度きりの人もいれば、数年に渡って度々訪れる方もいらっしゃいます。そういう方々と話していてよく感じるのが『与えなきゃ、貰えない(収穫出来ない)』と思い込んでいる方が多いなぁ、です。

ギブアンドテイク、現代的な思考回路

僕の考え方は『自然はそのままで完璧』なので 与えること=よいこと ではないです。森の木々や草原の草花は、誰も管理などしていません。ですが、毎年同じように花を咲かせ、実をつけます。なぜ、野菜だけが人から与えられなければならないのでしょうか?(人為が働かなければ)すべては最初から揃っているハズなのです。

勿論、自然界の木々や草花と野菜は違います。自分の力でその場に立っているモノ達と人の意思で無理やり植えられた野菜達とでは、違っていて当たり前です。だけど、生命と言う意味では、同じなんです。基本は、自分の足で立ってもらう。(立てる場所を育ててあげる。)どーしても、無理な部分だけを人が世話する。それが理想です。

うちの畑はまだまだそのレベルにはないので、野菜によっては足りない栄養を補っています。だけど、意識は『与えなくても、自然が育ててくれる。』と思っています。微妙な違いに見えて、この意識の差は大きいです。

畑を自然に近づけて、草花と野菜が一緒に仲良く暮らせる場所にしたいなぁと、いつも考えています。