固定種とF1

 まだ入院しています。そして、限界に近いくらい暇です。時間は腐るほどあるので、来期作付計画をしたりしています。連作障害とか利便性とか今後の展開とかをいろいろ考えながらプランを練るのは楽しいです。

それから農繁期には時間がなくて読めなかった農業関連書籍も何冊か読みました。

そのなかの一冊 ずっと読みたいと思いながら読めていなかった本『種が危ない』も読めました。この本は固定種の種の販売に特化した種苗店 野口種苗の店主が書かれた野菜の種にまつわる話です。

このブログでも何回か書きましたが種にはおおまかに分けて『固定種』『在来種』『F1種』があります。

この違いを簡単に説明すると『固定種』は、適切に種取りさえすれば親と子と孫がだいたい同じになる種の事です。

『在来種』は、まぁ固定種に近いのですがもっと範囲が狭くて地域とか地区とか家庭のなかで育まれた種と言ったニュアンスになります。遺伝的な純粋性は固定種よりはバラけ易い印象になります。

で、『F1種』と言うのは父親と母親が固定種の別々の種で優勢遺伝の影響で子供の代は形質が安定します。が、孫の代ではどんな形質になるのかわからない。そんな遺伝的不安定な種の事になります。

やっぱり説明難しいなぁ。

現在 スーパーなどで一般市場に出回っているナス科(なす、ピーマン、トマトなど)、ウリ科(きゅうり、南瓜、スイカなど)、アブラナ科(キャベツ、白菜、大根、小松菜などの葉っぱ)の野菜の多くはF1種になります。反面、マメ科、キク科野菜などにはF1はさほど多くはありません。(但し、まだ なだけです。おそらくこれから増えます。) イネ科ではウルチ米ではまだ殆どないけれど、トウモロコシ(スイートコーン)ではほぼ100%F1になります。

なんでF1種が近年急激に増えてきたのか?F1種のナニが問題なのか?書いていきたいのですが、ちょっとながくなったので次回にします。