週に一度、知り合いが畑の手伝いに来てくれています。持続可能な社会に興味があり、その流れで有機農業にも興味があるようです。
主に雑草の草取りをお願いしています。面倒で大変で地味な作業ですが、農業の本質を知るには良いと僕は思っています。『想像だけの理想と汗をかく地味な現実』を見て、体験して、感じて貰いたいな。と思っています。
そんな彼女と一緒に畑を見ていた時、『一株づつ刈った草を敷いたり、米ぬかを振ったりするのは大変じゃない?』と聞かれました。
正直、たいへんです。
でも、お母さんが赤ちゃんのオシメを毎度毎度 換えるのもたいへんです。だからと言って面倒臭がり放置したりはしません。
僕にとって野菜たちは、親が子供を愛する気持ちとおなじなんです。ちょっとでも良い環境を与えてあげたいと思うものです。
ちょうど今日、その地味で大変な草敷きの仕事をしていました。野良仕事(野を良くする仕事)をしながらフト視線をあげると“畑がめちゃきれい”なんです。野菜たちも喜んでいます。
『きれいだなぁ』『うつくしいなぁ』と思いながら、『ここは僕の王国なんだな。』と思いました。
そうです。僕は王国の王様なのです。
王様兼庭師なのです。
うつくしいと思える場所を育てる、それが僕の仕事で。『なんて素敵な仕事だろう。』って、思えた一日でした。