肥料と雑草

 田んぼの稲が穂を垂れて黄色く色付いて来ました。今月末には早生のもち米から稲刈りを始めたいと思っています。

今シーズンは田んぼの除草は2回しか入りませんでした。それなのに雑草は余り生えていません。アメリカセンダン草がちらほら見えるくらいです。田んぼをやり始めた当初は、5回くらい除草をしていました。

回数が減ったのに雑草が少なくなった理由は『肥料を入れない』からではないかな?と考えています。余分な栄養が雑草の発芽のスイッチになっている。ように感じます。

お米は元々そんなに肥料を必要としない作物ですし、常時水を張っているので、なにもしなくても山水に溶けた栄養が供給されます。

りんもく舎の田んぼの収穫量は、だいたい6俵前後です。ここら辺の慣行栽培田での収穫量は平均7~8俵なので、無肥料で6俵採れれば御の字です。過栄養ではないので病気や虫害も起きません。

こう言う体験をすると『慣行栽培ってなんなのだろう?』と思ってしまいます。

たくさん採ろうとして肥料を入れる。その影響で雑草がたくさん生え、それを防ぐために除草剤を入れる。過剰な栄養は根張りを弱めるから倒伏や病虫害に遇いやすくなる。だから、農薬が必要になる。除草剤や農薬は土を殺す。土を殺すから更に肥料が必要になる。

堂々巡り。

なんか?方向を間違えてないか?

と、思ってしまいます。

たくさん欲しがらなくてもいい。太陽と土と水が与えてくれる分だけでいい。そしたら、自然はずっとずっと与えてくれる。僕は、そう思うのだけれどなぁ。