緑肥麦

 畑の土を良くしてくれる作物があります。いやいや、正確に書くとどんな草にも役割はあって、様々な形で土にとって良い影響を与えてくれます。ただ、その効果が高い&人が制御しやすい特定の作物を、りんもく舎では意図的に栽培する事がままあります。

代表的なものにマメ科とイネ科があります。マメ科は根っこに菌根菌というバクテリアを共生させて、空気中の窒素を固定させます。窒素は野菜の生育には欠かせない要素ですので、マメを育てる=土を肥沃にさせます。また、イネ科作物は小肥でも成育が旺盛で耕土の深い根っこが土を深くまで耕し、盛大に茂る地上部(茎葉)はたくさんの有機物を供給してくれます。

三年前に新規で借りた畑は、借り受けた当初は貧相で枯れた状態でした。すぐに通常の野菜を作るのは難しいな。と思い去年と今年は枝豆を中心に南瓜を育てていました。

枝豆や雑草のちからを借りて、徐々に畑の生物相が豊かになってきました。そこで今秋は緑肥用のえん麦とフェアリーベッチ(カラスノエンドウの仲間)を播種しました。小さい状態で冬越しした彼らが来春たくさんの有機物を育ててくれるでしょう。

そこまで行けば、畑は次の段階に進みます。