プラスマイナス

 朝夕、黒豆(愛犬)の散歩に出かけます。新雪の頃はフリーにしてあげられる場所がなくてストレスを溜め込んでいた黒豆ですが、近頃は固く締まった田畑の雪の上を駆け回らせています。『帰るよ❗』の声がかかるまで、あっちに行ったりこっちに行ったりと子供のように無限に走り続けています。

本日は4日間開催の『鈴木雄一展』二日目でした。初日、本日と思ったよりも多くの人が訪れてくれています。いろんな人に人生の軌跡を見られているようで気恥ずかしくもあります。でも、ありがたいです。

今回はたまたま縁があって、主宰者の澄ちゃんはぼくに白羽の矢を立てました。でも、すべてのひとが生きてきた時間の分だけ、感じ考え悩み生きてきて、たくさんのドラマのうえに今を生きているのだと思います。生きているって、それだけでスゴいこと、胸を張れることだって思います。

たくさんのひとに誉められたり感心されたりするたびに『このままじゃいけない』そんな気分になります。

今のじぶんは、これまでの貯金で生きているようなものです。たまたま自然のなかで幼少期を過ごしたお陰で人よりも自然に対する感覚が鋭かっただけなんです。ここから、もう一歩先に進むためには、もっと深く田畑にもじぶんにも向き合わなくてはダメなのだ。と焦ってきました。ビギナーズラックはそろそろ終わりね。そんな気分。

若かりし頃、モンゴルを旅していた時に出会ったおじさんの言葉を思い出します。『好きなことができるときは、好きなように生きればいい。時がくれば、いつか、どこかできっちり返さなくてはならなくなるのだから。人生は最後にはプラスマイナス0になるものだから』と

甘えた日々を過ごし続けた負債と利子が増えすぎないように、これから少しずつ分割払いしていきます。さーて、死ぬまでに返し終えられるでしょうか。