ドローン除草

 先日奥さんが知り合いの所へ遊びに行ってきました。帰ってきて、そこで聞いた話をしてきました。村役場が主体となって行っている『ドローンによる農薬散布の実証実験』についてです。

子を持つ母親の殆どがそうであるように自動化された農薬の散布に対して、奥さんも友人も『怖い』『止めてほしい』と思っているようです。中止嘆願の為に署名活動をしよう。みたいな話も出たようです。

僕はと言えば、有機栽培をしていますが農家のひとりでもあります。農家の苦労と現状についてもひとよりも知っているので単純に反対の意見は言えないなぁ。と言うのが本音です。

農家の高齢化、農地の荒廃は現実にいま起きていることです。そして、田んぼや畦畝の除草管理には多大な労力を要します。役場だって、そこをなんとかしなくては!と考えて、実証実験を行っています。

悪意から出た訳じゃないのです。

怖いから危ないから止めてほしい。と言うのならば、代わりにじぶんが田畑の管理をやります。それくらいの気持ちがなければ、無闇に反対して良いとは思えません。じぶんで手を汚さず、感情だけで拒否するのはどーなんでしょ?

僕のやっている農業は、田畑の多様性の上に成り立っています。多様であることが、どれだけ大切なのかは身に染みて感じています。そんな僕が他人の意志を否定することは、人の多様性を否定する事と同義なんじゃないかなぁ。と思います。難しい問題ですけどね。

ただ、僕が反対の署名をしないからと言って奥さんにも『やるな。』とは、言いません。ひとそれぞれに立場があり、考えがあるのですから夫婦と言えど奥さんがやることを否定したりはしません。

ぼくに出来ることは、ぼくの主義に反しないことをぼくの責任でやるだけです。

あー、難しい。