なす剪定

 高原の信濃町では有り得ない気温の日々が続いています。なんだ、これ?どーなってるの?そんな感じです。ぼくがこの村に引っ越してきた十数年前は、夏でも寒いくらいだったのに…なんだか、もう折り返せない位置まで来ちゃったんですかね。

 

 定植時のミスで生育がいまひとつだった茄子の二度目の剪定をしています。きゅうりやトマト、ピーマン、茄子などの果菜類(実を収穫する野菜)は、剪定が非常に重要になります。農家が野菜に出来るいちばん大きなサポートと言っても過言ではありません。そして、剪定はとても難しいです。

剪定とは、生育途中の野菜の茎枝をハサミでカットして、整える作業になります。野菜が『いま』して欲しいタイミングで、野菜の『こうして』欲しい姿へ繋がるように茎枝を落としていきます。

とても、むずかしい。

『こう言う風にする』と大まかなルーチンはあっても、野菜は一株一株違う顔をしています。毎日、きちんと野菜と会話をして、信頼関係が築けていれば、野菜の方から教えてくれるのですが…忙しさにかまけて、そう言う相互理解を怠ってきたせいで、ホント全然聴こえてこないです。

それでも、茄子が『なんとかして欲しい』と伝えようとしているのは、判ります。だから、正解じゃないのかも知れないけれど、なんとかかんとか足掻きながら剪定をしています。

野菜との信頼関係。野良仕事は本当にそれに尽きます。