芸術家

知り合いのウチに家族でお昼を貰いに行った。秋晴れの空の下、バルコニーでお食事。それだけで美味しい。

丁度、諏訪から奥さんと同い年の方が子供を連れて遊びに来ていた。この方、水墨画の世界では結構有名な方らしい。

芸術的感性がゼロな僕としては、芸術家の脳の中が知りたくて、いろいろ素っ頓狂な質問をしまくり。高校を卒業して直に中国に渡り、そこで水墨画の世界に触れ15年勉強して来たらしい。

近頃、自分の世界を築こうとしている沢山の方に出会う。絵画、音楽、陶芸、空間想像。自分の感性を形に出来る人達。

昔はそんな人達が羨ましかった。才能と言うよりも、自分自身を賭けるモノに出会えた事が羨ましかった。でも、近頃は特に羨ましく感じたりはしない。純粋にスゲーなぁと思うくらい。

年をとって自分の器に慣れたのか、ぶつけたいモノを見つけられなかった自分自身を受け入れたのか?

見つけられた人も、見つけられなかった人も、きっとどっちの道も苦しい。自分の思いで生きていくのは、どのみち大変だ。

農業は芸術とは違う。フッとすれば惰性の中にのみ込まれる。でも、田畑は僕にとってのキャンバスなんだとも思う。

どっちにしたって、自分の選んだ道を歩き続けることは大変だ。