草マルチ

 数日前に刈った田んぼ周りの雑草がしんなり枯れたので、集めて草マルチに使いました。

普通の農家さんは雑草対策にビニールマルチをつかいます。マルチって言うのはマルチングの略で畝の上を覆う被覆素材のことです。防草と地温上昇が主な目的になります。

ほとんどの有機農家さんも省力化の為にビニールマルチを使うのですが、防草目的には僕は余り使いません。(高い地温が必要な作物、さつまいもとか里芋には使います。)

(隣の畑のビニールマルチ)

理由は、設置と撤去と廃棄に手間がかかり不耕起栽培の畑では土壌構造を崩さなければならないからです。それに感覚的にビニールマルチが好きじゃないんですね。なんか息苦しい感じがするし、耕作後マルチを剥がした後の畝も弱々しくいろんな吸い取られた感じがするもので…

代わりに草刈りした雑草で畝を覆います。こちらの方が景色に馴染み、撤去や廃棄の手間も要りません。ビニールマルチのように高温になり過ぎたり蒸れたりもしにくく、最後は朽ちて腐植質になってくれます。

ただね。ビニールマルチに比べて手間はかかります。(だから普通の農家はやらない。)

でも気持ち良さそうじゃないですか?これが大事。野菜には僕がしてほしいと思える事をしてあげたいと常々思っています。僕だって化繊の下着よりも自然素材のコットンやリネンの下着の方が気持ちいいですからね。

 

最後に草マルチの上からうっすらと米糠をふります。草マルチするたびに米糠を振って、雑草ー米糠ー雑草ー米糠と地層のように重ねていきます。(ウチではバームクーヘン農法と名付けています。)ゆっくりと分解して、ゆっくりと栄養になります。

これは野菜にあげる肥料と言うよりも土に(すむ微生物)あげている感覚です。