化学合成肥料

 近所に同期就農の有機栽培農家さんがいます。年齢は彼の方が若いのですが大学卒業後10年間 有機栽培の会社に勤めてからの就農なので、僕よりも余程知識があります。

同期で年齢が近く、家も近い。しかも稀な有機農家と言うことで仲良くしてもらっています。お互いに相談したりされたり、農機具を融通しあったり、新人農家アルアルで盛り上がったりと本当に彼の存在が助けになっています。奥さん曰く『また彼氏の所に行ってたの?』との事。端から見ると完全にゲイップルな関係です(笑)。

そんな彼と、ある日

『化成肥料ってなんなんですかね?』

『そりゃ石油製品でしょ。』

『そーなんですけど、石油からどうやって作ってるんですか?謎じゃないですか?』

『うーん。』

『僕らの畑に化成を使ったらどんな風になりますかね?』

『そりゃめちゃめちゃ育つか、畑が壊滅するかどっちかと違う?』

『うーん。』

そんな内容。

本当に化成肥料ってなんなんですか?

例えば、ウチの田んぼに苗を植えたとします。初期の成長はめちゃ遅いです。活着してからも地面の上はなかなか大きくなりません。『大丈夫かな?』って心配になるくらいです。ところが、化成の入った田んぼでは、下手したら植えたと同時に苗が大きくなっていきます。ホント、アレなんなんですかね?

見開きの写真は定植3週間後、手前のウチの田んぼの稲は色落ちしたような薄~い黄緑、奥に見えるのは隣の田んぼの稲。葉っぱの量は段違いで若干どす黒い感じの濃~い緑です。

でもね。初っぱなに出遅れたウチのお米の収穫時期がものすごく遅くなるか、と言ったらそんなに変わらない。収穫量は7割くらいになるけれど、ちゃんと採れる。肥料も農薬も使わなくて7割採れるなら、僕はそれでいいやって思っています。ゆっくり育つから虫や病気にも強くなるからね。

たくさん採ることが目的ではないから循環して継続する事が願いだからね。

しかし、化成肥料っていったいなんなんだ?