百姓日記


うみ

 まだ六月だと言うのに茹だるような暑さ、立ちくらみしながらの野良仕事です。こりゃあかん、と言うことで 午後から海にでかけました。

4時過ぎに糸魚川手前の釣り座に到着、日はまだ高くて暑い。ギラギラ。潜りの道具も持ってきたのだけれど夕マズメまであまり時間がないので釣りに専念することにしました。

今日の釣りは『泳がせ』です。

まずは、ちいさな魚を釣って、それを餌にしておおきな魚を狙います。

心配していた餌用の小魚ですが、たくさんいました。豆アジと豆サバです。釣り上げた小魚は生け簀に入れて生かしておきます。夕方、西日がかなり傾きかけた頃から地合に突入。ヒラメとキジハタを二匹釣りました。涼しい風が吹き抜けて、頭上には満点の星空。なんだか気持ちがよくて9時頃やってから納竿しました。

 

蛍と泥鰌

漢字にすると小説の題名みたいだけれど

ほたるとどじょう だと絵本のように感じるのはなぜだろう?

まぁ、いいや

 

 案の定 梅雨が早々に明けました。早かったし雨がすくなかった。急激な気温上昇に耐えきれず葉っぱ野菜は目玉をひんむいています。夏野菜は定植時の低温が響いて、まだちいさい。本当に農業はお天道様商売です。

数日前から蛍がチラホラと飛び交い始めました。なんかすくないか?

毎日夕食後、真っ暗になる前に息子たちと一緒に『ホタル観察会』に行きます。誰がいちばんたくさん見つけられるか競争です。帰り道は、たんぼの観察会。昼間は草の影で休んでいた虫や蛙を探します。

昨年長男がたんぼでどじょうの子供を数匹捕まえてきました。水路のコンクリート化と農薬の影響なのか、この頃はどじょうを見る機会がめっきりと減りました。そのどじょうが我が家の田んぼで産卵をしてくれたんです。なんとか冬を越してくれたらいいな、と思っていました。

しかし、日中の野良仕事では、どじょうの影も形もみかけません。『冬越せなかったか…』とおもっていたら、夜の田んぼには居ました❕しかも、大中小と少なくとも三世代くらいのサイズのどじょうがチラホラと‼️ うちの田んぼで繁殖してます🎵

コオイムシやミズカマキリ、ヒメゲンゴロウとかヤゴ 田んぼに生きる命が少しずつ増えてきている。自然栽培農家をしていてよかったなぁ、とおもいました。

爪の役割

 夏至が過ぎました。太陽の折り返し地点です。日がながいなぁ。低めに推移していた気温もかなり上がってきました。しかし❕梅雨なのに雨が降らない。梅雨前の方が降ってたな、ほんと。畑の野菜は、いまひとつ。いまひとつなんだけど、ぼくの気持ちは悪くない。やらなきゃいけないことじゃなくて、やりたいことをやってるから悪くない。まぁ、疲れるけどね。

一枚の田んぼの防草に失敗して、ヒエがモッサリと繁っています。見て見ぬふりもできるのだけれど、稲が『たすけとくれ』と言うので田んぼに入ります。一株一株 稲の周りに生えた雑草を手でかきとります。感覚的には、爪を立てて背中を掻く感じでしょうか。

ひと列70mくらい。股の間の一列と左右一列分の土をかき混ぜながら進みます。遅々として、進みません。往路40分、復路40分。それを天気のよい日は毎日 二往復します。バテてきた最後の方は、ビーピー泣きながら進みます。一週間やって、まだ半分くらい。

ツラいな、ツラいなぁ。

腰が痛い、太股はつる、爪は削れてなくなってきた。そーか、生きるってこういう事なんだよな。

悪くない。

楽しかったり不安だったり

 梅雨入り宣言が出た途端、雨が降らなくなりました。(なんか近頃こんなんばっかりだな) 気温は少し戻ってきてはいるけれど、かなり低く推移しています。その影響なのか、ぼくの不手際なのか、実は例年もこんなもんだったのかわかりませんが、野菜の成育が遅いです。

先週から今期の野菜セットを開始したのですが、初回は ほぼ葉っぱ野菜オンリーになってしまいました。まぁ、自家農園産100%で組んでいるので仕方ないですけどね。いつでもなんでもあるスーパーとは違いますから

今年はあまり計画性を持たずに土や雑草の生えかた、雰囲気と直感を頼りに畑を取り組みたいと考えています。有機肥料もこれまで以上に使わず、場の空気感を良くする方向でどこまでやれるか?を試しています。

ルーチンワークではなく、畑が進みたい方向(まぁ、ぼくの受け取り方が間違えてるかもなんですけど)にスンナリと向かえられるような手助けをしたい、と思っています。うまくいってるのだか、うまくいってないのだか、これでいいのか、これじゃダメなのか、よくわからないけれど畑の雰囲気とぼくの心は気持ちがいいです。

ちいさなことに立ち止まり、悩みながら歩いてる。悪くないなぁ、と思っています。まぁ、めちゃ身体は疲れるんですけどね。心は疲れません。

お米と苦行

 無農薬でお米を育てるのは、実はそんなにむずかしくはない。むずかしくはないけれど、楽な訳じゃない。むしろ、とてつもなくツライ。

野菜の種類にもよるけれど、有機や自然農で野菜を育てるのは結構むずかしい。コツやタイミング、土壌状態とか野菜の個性を知っていないと殆ど収穫できない時もある。デリケートなんです。その点お米はやることさえやっておけば大丈夫。

まぁ、考えてみれば当たり前で人によって出来不出来が激しすぎれば主食の地位になっていない。ある意味、誰でも育てられるから日本人はお米を食べて生きてきたのです。ただ『やることをやる』がたいへんなんです。

田んぼに入れる沢水、山水には栄養が溶け込んでいる。だから贅沢を言わなければその栄養だけでお米は育ちます。うちの場合は、8年間無肥料だけれど反収穫量はだいたい6~7俵。ここら辺の慣行栽培(肥料、農薬を使う普通の栽培)農家の平均反収が7~8俵なので、ほぼ変わりません。(農家によってはもっと取る人もいます。)

過肥料でお米の潜在能力を弱らせたり、農薬で土を弱らせなければ元来お米は強い作物なので虫や病気にも負けません。お米の栽培でただ一つ気にかけて気をつけなくてはいけないことは『雑草』です。(おそらく畑の草を必死になって抜くのは田んぼの経験から来てるのではないかな?と思います。)

田んぼを始めた当初は、田植え後の6~7月の間に5回くらい除草に入っていました。その後、荒代、代かき、除草タイミングなどの防草テクニックとコツを徐々につかんで、ここ数年は1~2回の機械除草でほぼ雑草を抑えられるようになりました。が、しかし今年は大失敗です。三枚ある田んぼのひとつにヒエがバッチリと繁茂しています。原因はいまひとつわからないけれど、天候と水温と代かきにあるのかなぁ?と思っています。

ある程度育ったヒエにはチェーン除草は効きません。除草機で条間のヒエは取れますが、株間までは除去できない。と言うことは…見て見ぬふりをするか、手で除草するしかありません。

どうする俺?

一瞬見て見ぬふりが頭によぎりましたが、とりあえずできる分だけでも手で除草に入ることにしました。

泥濘田んぼに足を突っ込み、稲まわりを一株一株 爪を立てて土をかき混ぜる。腰が痛くなってアタマを上げると対岸まではまだまだ遠い。照りつける太陽、照り返す水面、じぶんの存在を忘れる。無心になる。あぁ、この感じ懐かしいなぁ(除草を買うまでの数年間は手除草をしていました。) アタマを上げるとまだ遠い。うん。辛いな、辛い。

苦しいけれど、なんとなく嬉しくもある。まぁ、修行、荒行、苦行の類いですね。ふぅ

鳥の巣

 りんもく舍では草マルチを多用しています。草マルチと言うのは、刈ったあとの草を畝の数日間 天日干しした草を畝の上に敷き詰めてマルチングする農法になります。自然農ではよくするやり方です。

りんもく舍が耕作している農地は小さくて細切れなので通路や畔がたくさんあります。そこに生えた雑草を刈って干してから軽トラに積みこんで使用しています。また、通路にも敷き草用に麦を蒔いているので、そちらも使います。

草マルチの効用としては、土を剥き出しにしないため太陽光が直接当たらない、防熱、防寒、保湿などのメリットがあります。また、敷き草は分解して土壌菌の栄養にもなります。自然や野菜は急激な環境の変化を好まず、安定した環境でこそ繁茂、繁栄することができます。土の上に一枚草の服を着させてあげることで、環境は安定します。

ただ夏前のこの時期は畝全面を草マルチで覆ってしまうと地温の上昇も抑えてしまいます。なので定植した野菜の株周りは10数㎝草を避けて、直接太陽光が当たるようにします。まるで鳥の巣の様でとてもかわいいです。守られてるなぁって感じです。

晴耕雨読

 朝から雨。

この先の数日間は雨予報でその後も☀️マークがありません。気温も低めで、このまま梅雨入りしてしまうと冷夏になりそうな予感が…

野良仕事が数日はできなそうだったので前日に無理繰り田んぼの一回目除草に入りました。あいかわらず『修行』です。田植え前後に好天が続いて水温が高かった影響かヒエの発芽がすごいです。水温高いと稲苗の活着もはやいけど、雑草の発芽もはやい。…農業はむずかしいなぁ

雨粒空を眺めながら本日は休日にして漫画喫茶に出かけてました。晴耕雨読。農家のただしい生き方です。

天気にゃあ逆らえねぇ。

夏野菜定植

 気温が低い。六月に入ったのに最低気温が一桁の日が普通にある。うむむ。りんもく舍では、ほかの農家にくらべて夏野菜の定植がかなり遅い。高温を好む夏野菜をはやく定植して寒さに震えて足踏みさせるよりもしっかり気温と地温が上がってから定植した方が野菜にとって良いと思っているからだ。

きゅうりやズッキーニなどは最低気温の平均が10℃を上回ったら、なすやピーマンは15℃を上回ったら、を目安にしている。今年は未だ10℃前後をさ迷っている。気温が上がらないまま梅雨入りしてしまうとそのまま冷夏になりそうな予感が…

週間天気予報を眺めても一向に気温が上がる気配がない。仕方ない半分くらいは定植しよう。

 

(続報)

 新型コロナワクチンの接種、未接種における感染率の集計において誤りがあったと先日のblogにて書きました。医療機関から届けられた感染報告書類に記載されているワクチン接種の有無の集計で未記入を未接種に繰入ていた問題です。結果、ワクチン未接種の方の感染割合が増えていたと

前回はここまでの話

更に更に、接種済の人の一部(接種後○ヶ月経過)も未接種に組み換えていたようです。(無茶苦茶) この事について厚生省は『原因は不明だが意図的ではない』と言い切りやがりました(笑)。原因はわからないけど、意図してないのはわかるらしいです。(禅問答か?)

まぁ、国がこんな事をやるのは今回がはじめてじゃないよね。原発も諫早湾干拓もGDP統計も年金額算出方法も あらゆるデータが恣意的、意図的に国にとって都合よく書き替える、解釈する。

進むべき未来を決めるために必要なデータ集計すらマトモにできない。本当に後進国なんだなぁ、うつくしい我が国は

 

狭い世界

 時々、中学生や高校生がいじめを苦にして自死を選んだりする。そんなニュースを観ながら『もっと世界は広いのになぁ』って思ってしまう。

学校という閉じこめられた狭い世界しか知らないと『そこに居場所がないとどうにもならない』と思い込んでしまうのだろう。若さ故の視野の狭さか

逃げればいいのに、外にはもっと別の世界があるのに、って思う。

先日友人と飲みながらそんな話をしていた。東京でサラリーマンをしていた友人は『いまは大人でも狭い世界のなかから出たことがなくて、外の世界の存在すら知らない人がたくさん居ますよ。鬱になったり、自死を選んだり、死ぬくらいなら逃げればいいのに、でもそんなコトを考える時間すらないのも現実なんですよね』と友人。

そう言われてみれば大人でも過酷な仕事の末、戻れなくなった人はたくさんいるなぁ、と

いまそこにある世界以外にもたくさんの世界があるって、いざとなったら逃げ出せばいいんだって思えたら楽になれると思うんだけどなぁ。レールを外れる苦しさは誰にだってある。

10年ヒッピーをやってたぼくですら『じぶんはマトモな人生を送っていない。しあわせになどなれない』って呪縛から逃げ出せたのは30才に近くなってからだ。教育と言う名の刷り込みと奴隷思考製造の賜物なんだろう。

世界は広いしどこにだって誰にだって、きっと居場所はあるはずなんだ。

つちの学校

 土曜日、昨年に続き『第二期 つちのがっこう』を開催しました。今期の参加者は大人13名+子供数人、スタッフもあわせると20名越えの大所帯になりました。お昼ご飯を作る奥さんも前日から大わらわです。(わらわって語源はなんだろう?)

昨年は二反ほどの田んぼの一角を学校用に使っていたのですが水管理などいろいろ不都合もあって、今年は7畝ほどの田んぼを学校専用にして使います。他の田んぼとの兼ね合いもあってうるち米ではなくてもち米の作付です。(まぁ、育てる分には大して違いもないですから)

全7回の初回は『田植え』です。参加者が多くなったこともあり昨年の植え付け跡方式ではなく目印糸を張る形にしました。幸い好天に恵まれて無事に田植えは終わりました。

さてさて、今年はどんな学校になりますやら

真鯛

 育苗野菜苗の生育がいまひとつ。特に夏の果菜類のなすやピーマンが遅れています。畑に定植した苗の内、高温を好む野菜の成長は遅くて、低温を好む野菜の成長は順調 と言うことは、最低気温が低いのかな?まぁ、焦らずに野菜たちのタイミングを待ちます。

 

昨日の午後から性懲りもなく海釣りに行ってきました😅。前回 丸坊主を喰らって『今シーズンのノッコミ真鯛釣りは終了!』と思っていたのですが、数日前から悪い虫がムラムラ…午後からの天候が崩れる(夕立)予報だったので気がついたら海に向かっていました。

夕マズメ(魚の活性が上がる朝夕のこと)に向けて竿を打ち返します。日差しが暑い。四時半過ぎ『ボチボチかな?』と思っていたらウキがけしこみました。ゴンゴンと叩くような引き。うん。やっぱり黒鯛でした。

5時頃から防波堤の先端よりポツリポツリと真鯛が上がり始めました。そして、5時半 ウキが海中に消えます。一呼吸待ってから竿を煽るとグンっと重みが乗ります。海底に這うような重い引き。『こりゃ本命(真鯛)だな』と慎重にやり取りして、無事に釣り上げました。

執念の一匹です。

釣れると釣りはたのしいなぁ。行かせてくれた奥さん&息子達よ、ありがとう。

万物の霊長

 日々思う。ひとはじぶんたちが万物の霊長だと思っているようだけれど、実はそんなに賢くはないよなぁ、って

じぶんたちのちからを過信して、文明や科学を過大評価してる。木をみて、森をみていない。顕微鏡を覗き込んで世界のかたちを理解したような気になってる。化学式や算術ですべてを理解したような気になってる。

気候変動、ウクライナ戦争、コロナ禍に急造ワクチン。理論や理性よりもじぶんにとって都合のよい情報を選んで、表面を塗かためて直視しないで済むようにしているだけなんじゃないのか?

 畑のうえで過ごしていると自然の完全性に日々驚嘆をしている。ひとの立場でみれば悪いモノも不要なモノも、意味があり必要だからソコにある。ナニかが欠けてもナニかに影響を及ぼす。繋がって循環して調和とバランスこそが自然なんだな、と思う。計り知れないコトだらけ

木をみて森をみない、ひとは目先のコトだけで、机上の理論で、金銭換算で、安易に正解を見つけた気になってる。蝶々の羽ばたきひとつがいつか台風になるかも知れないのにね。

39億年の生命の歴史のなかで、いまの僕たちは生きている。39億年分の生死を乗り越えて、いまを生きている。浅知恵のひとが急造で作り出したワクチンが39億年の歩みよりも完璧だとは、ぼくには思えないなぁ。

 

麦畑倒伏

 一枚だけ離れたところにある畑、今期は休耕させて緑肥用のえん麦を育てています。ここ数年ずっとトウモロコシを作付していたためか残肥分が多くあり、かなり大きく(2m以上)育っていました。更に密植栽培だったのでト長気味になってしまい先日の雨でバタリと倒伏してしまいました。ムムム

ハンマーナイフモア(草を砕く機械)をかけようとしたのですが、横倒しになったながい麦の茎がローターに絡みついてしまい全然進みません。絡んだ茎をほぐしては再運転→すぐき停止…結構がんばったのですが諦めました。ビーバー(刈り払い機)である程度裁断してから乾燥させて、それからハンマーナイフモアをかけることにしました。

スンナリ進まないと農業は徒労がおおいなぁ。そして大概はすんなり進みません。

 

 厚生労働省が出していた新型コロナ患者のワクチン接種歴(未接種、二回接種、三回接種)と罹患率のデータ集計において誤りがありました。不明分(未記載)をすべて未接種に組み入れて集計していたのです。結果、ワクチンの予防効果を高く見せていたと…そのデータを参考にしてワクチン接種をした人たちも居るはずです。(ウソがばれる前に)正確に集計し直したところ、二回接種のひとの方が罹患率が高くなってしまったそうな…

本当にミスなんですかね?お国がよくする接種率をあげるための意図的、恣意的な改竄じゃないのかなぁ。誰のための組織体なのか、誰も責任を問われない。殆どのひとが関心を持たない。そりゃあやりたい放題だよね。

肝炎や若年層の帯状疱疹が増えています。聞いたことのない病気を耳にする機会が増えています。帯状疱疹は免疫系と密接に関係があり罹患者の発がん率は有為に高い。あーあ、言わんこっちゃない。

育苗

 二四節季 小満 草木が繁り満ちる時節となりました。

育苗中の夏野菜苗の生育がいまひとつ進まない。こんなもんか?こんなもんだっけか?毎年のことながら不安になります。六月初旬には定植を済ませたいので、あと2週間どれくらい育つでしょうか?

動物が季節と天候に敏感なように、植物も敏感に反応します。天気予報よりも正確なくらいです。例年よりも発芽、成長が悪いなぁと思っていたら、その後の天候が悪すぎたり。たぶん『いまじゃない』『まだはやい』とわかっているのでしょうね。自然の理に任せておけばよいのに、にんげんはこちらの都合で右往左往してしまいます。

周辺のたんぼでは、田植えがはじまりました。兼業農家のお宅では週末に合わせて家族総出で田植えです。そんな日に限って雨降りだったり…自然は思い通りには運ばないものですね。

荒代かき

 今年は余裕を持って仕事をしているつもりだったのにここのところバタバタと忙しい日々を送っています。何故なのだ?と考えてみたらいろんな作業が一時に集中してしまっているのですね。

早植えの育苗野菜の植え付けや畝の準備、田んぼの準備に加えて、ここ数日でドッと大きくなった畦や圃場周辺の草刈りに追われています。刈り草は乾燥させて畝の敷草に使うので天候具合を見計らい、稲苗の成長具合から田植えの時期を考えて荒代かき→本代かきのタイミングを測ります。

高地温を好む苗は植え付け穴に水を入れてから日照で暖めてから定植したいし、植え付けてから根っこ活着に少し時間が要るさつまいもなどは夕暮れ時に植え付けます。天候とタイミングとそれぞれの野菜の好みをグルグルと考えながらアタフタの日々を過ごしています。

とりあえず今日は荒代かきを済ませました。今月末の田植えまで気がつけば、もうあと少しです。立夏の農家は大忙しです。

にもかかわらず今晩から泊まりがけでマダイを釣りに行ってきます。どーなん?それ?

スモールマウスバス

 小学校に上がったばかりの長男と野尻湖へ今年最初のスモールマウスバス釣りに行ってきました。バス釣りと言うとルアーを使った釣り方が主流ですが、強者の釣師に苛め抜かれたバス釣りはテクニカル過ぎてむずかしい。持ち帰って食べる魚でもないので僕はモエビを使った餌釣りでしか遊びません。

農作業の合間に少し時間があればのべ竿一本とタモアミを持って、ちゃちゃっと野尻湖へ。桟橋周辺にいるモエビをアミで掬ってパラパラとモエビを撒きながら魚を寄せて釣ります。

偽物の疑似餌ルアーと違い、普段補食している本物の餌とあって簡単に釣れます。のべ竿1.5号のラインでの釣りなので大物がかかると糸がキュンキュン鳴って楽しいです。

まだ、水温が低くてどーかな?と思いましたが、小一時間で45㎝をアタマに4本釣りました。二歳から釣っている長男は普通にひとりで釣り上げていました。成長してるなぁ。

今度は渓流釣り(イワナ、ヤマメ)に行きたいらしいですが、渓流はまだちょっとはやいかなぁ。

定植

 GWが過ぎて農繁期真っ盛りとなりました。田んぼに入水を済ませ、一発目のとうもろこしやいんげん豆、ズッキーニの定植も終わりました。これから6月初旬にかけて随時夏野菜の植え付けを進めていきます。

今年も近年と同様、天候が不安定です。冬は大雪に見舞われ、三月四月と暖かく推移したものの五月に入ってブレーキ。最低気温がまだまだ低止まりしています。今年は梅雨入りが早そうな予報なので、このまま低温で梅雨入りしてしまうといろいろと厳しそうです。

水面に映る黒姫山と妙高山の頂きには、まだ残雪が残っています。

烏骨鶏

 先日 鶏を飼っている知り合いのところに遊びに行ってきました。2年前に有精卵から孵した烏骨鶏が9羽。♂5羽♀️4羽の割合です。鶏の世界は個体同士の順位付けが厳しい世界です。狭い鶏小屋に順位意識の高い♂が五羽もいて、日々闘いに明け暮れているそうです。その上、♀️との数のバランスが悪く、弱い♀️は年中発情している♂に乗っかられ過ぎて、先日とうとう衰弱死してしまったらしいのです。

鳴き声と闘争と雌への虐待に困った飼い主さん。しかし、こころ優しい彼は鶏を殺すことができない。悩んだ揚げ句、肉食獣の餌用に引き取ってくれる近所の動物園に持っていこうと考えていました。

『それだったらぼくが絞めますわ。』とそんな運びになり一昨日2才烏骨鶏♂5羽を締めました。過去に何回も鶏を締めたことがあるし京都に住んでいた頃は罠猟師をしていたのでもっとおおきな猪や鹿も捌いており楽勝、と思っていましたが当日の朝はちょっとドキドキして、はやめに目が覚めました。(正常な反応ですね。)

生きるコトと死ぬコト、食べるコトと食べられるコト、正反対に見えて実はおなじコト、ぼくはそんな風に思っています。借り物のじぶんの生を時々確認するためにも殺すことをこれからも時々できたらいいなぁ、と思っています。

烏骨鶏の皮が黒いのは知っていましたが、骨まで黒いことを知り感激しました。鶏白湯と焼き鳥にしておいしくいただきました。合掌

育苗

 GWです。が、農家にGWはありません。普段通りに働いております。いつもとの違いは、小学校と保育園がお休みで子供たちが畑を走り回っていることくらいでしょうか?

高原で高冷地の信濃町では只今春野菜の定植と夏野菜の育苗真っ盛りになります。油断できないのはGW頃までは稀に遅霜が降りることです。初夏取り野菜のキャベツ類やレタス類、えんどう豆とか空豆は割と寒さには強いのですが、定植直後で根っこが活着していないと水分調整がうまくできなくて強い霜に当たると枯れたりすることがあります。なので一手間余分にかかりますが、保険の為に防寒用のパオパオをしています。

夏に収穫が始まる夏野菜(ウリ科やナス科など)は霜にかなり弱いので気温が下がる予報の日は防寒対策をしっかりしてドキドキしながら過ごしています。過去に鉢上げ直前の稚苗を全滅させた苦い経験もあります。

トマトやナスの鉢上げ(筋蒔きして発芽させた稚苗を一本づつ育苗ポットに移植する作業)も終わり、稲の苗の被覆も剥がし終えました。

今月末頃には、畑に下ろせるでしょうか。元気に育ってね~。

アスパラガス

 販売用ではなくて自家消費用に作付している野菜がけっこうあります。かかる手間と収穫量のバランスが悪い作物など。

信濃町は高原なのでさつまいもや里芋など南方系野菜の栽培には向いていません。一応、作付はしているけれど宅配セット用と言うよりは、自家用に育てて、余り分をセットに出しています。

豪雪地帯で越年栽培(通常は晩秋に、は種して冬を越して収穫する)ができない空豆も春蒔き栽培では収穫量が少なすぎて、販売用には育てる気になりません。ぼくが好きだから趣味で栽培しているのです。

アスパラガスは特に販売用には育てたくない野菜のひとつです。通常でも育苗から植え付け、収穫に至るまでの期間がながく、だいたい三年かかります。

アスパラガスの収穫適期は、春先の4月末から5月中旬頃。他の野菜が採れないタイミングです。この収穫時期のズレがぼくにとってアスパラガスを栽培する上での障壁になっています。

収穫時期が過ぎたアスパラガスは茎葉を繁らせて、翌年用に栄養を蓄えます。ちなみに基本的な話なのですが、可食している部分はアスパラガスの新芽になります。あの新芽を放置しておけばドンドン伸びて葉っぱを展開させます。竹と筍の関係と考えればOKです。

ただ、アスパラガスはそんなに強い作物ではないのです。結構、簡単に雑草に負けてしまいます。多年草なので土をリセットすることもできない。5月以降、収穫はしていないのに雑草の管理を適宜に行わなくてはいけない。これが結構たいへんなんです。夏の忙しい時期は、どうしても収穫中の野菜や栽培中の野菜の世話を優先してしまうものなのです。

ただ自然栽培で育てたアスパラガスはとっても美味しいです。スーパーで売っているものとは、全然違います。雑草負けしやすく、肥料も好き。だから、除草剤や化学肥料、農薬の使用がとても多い作物なので味の違いがとてもよくでます。

有機農家だから食べられる味なんですよ。