野菜の気持ち

 ずっと曇天続きだったのに梅雨明け後、急に晴天になりました。野菜達もびっくりしたのか太陽に向けて広げている葉っぱを、クルリと半裏返しにしています。葉っぱから消散する水分を少なくするためなのか?根っこと光合成のバランスを保つ為なのか?

おもしろいです。

毎日、田畑で稲や野菜を観ていると野菜にもそれぞれ個性があるなぁって、判ります。

成育初期は薄い黄緑色の葉っぱだったのに、ある時を境に急に緑が濃くなったりします。たぶん、少ない肥料を目一杯根っこを伸ばして探しているときには身体を大きくしなくても良いと光合成をせず、『もう、大丈夫』って判断したら一気に光合成を開始しているのではないでしょうか?

栄養の豊富な畝で育てた野菜は『いつでも子供出来るや』と実を付ける事をサボったりしますし、逆に、ギリギリの肥料の畝で育っていると身体は小さいのに必死でたくさんの実を付けたりします。

おもしろいです。

僕はよく、収穫したり、株の剪定をする時に野菜に話しかけます。『調子良さそうだね。』『美人だねぇ。』『そろそら疲れてきたか?』『今年は雨が多いねぇ』などなど

先日もそんな風に野菜に話しかけていたら隣の畑のおばさんに『誰と話しているの?』と聞かれました。『ピーマンと』と言うと、不思議な顔で笑われました。

僕らに気持ちがあるように、野菜にもちゃんと気持ちがある。って、僕は知っています。褒められたら嬉しいし、寄り添ってくれたら頑張れるのです。