百姓日記


感謝すること

 夏至に近づいて日照時間が長く、適度に雨も降っているので野菜の成長が加速して来ました。嬉しい。

秋葉物と違い春の葉物野菜は収穫適期がとても短いです。天候と気温と好条件が重なると取り始めから10日くらいで終わってしまいます。切れ目がないように間隔をずらしながらは種するのですが、なかなか難しいです。

今日は夏みたいに昼過ぎから夕立?になりました。天気予報通りだったので午前に外仕事を、午後からは夏野菜最後の育苗(とうもろこしやきゅうりなど)やトマトの誘引と芽かきをしています。

 

 近頃、仕事を通していろいろな人との出会いがあります。有機農業をしていなければ、きっと出会うことのなかった人達です。励まされたり元気付けられたり発起させられたり共感したり時々反発したり。そんな出会いがたくさんあります。

六年前、長男が生まれた日に仕事を辞めて農家になることを決めました。『自分のやりたいことを、やってる父ちゃんでいたい。』と思ったからです。農業で生活を成り立たせる事は、かなりたいへんです。奥さんと一緒に頑張って、やっとなんとか生きていけるレベルです。それでも仕事を辞めなければ良かった。とは、一度も思ったことがありません。

たいへんだけれど、苦しいときも打ちのめされることもたくさんあるけれど、地に這いつくばって生きている農家の生き方が僕には合っています。お米や野菜たちがいろんな出会いを僕に届けてくれた。本当に感謝しかありません。

土の学舎 第二回 除草

 昨日は、二週間前の田植えに引き続き第二回土の学舎『除草』でした。田畑が忙しい時期にあたり、あっと言う間の二週間でした。早!

天候は生憎の雨模様。しかし、雨雲レーダーによると一時間後くらいには雲が去る予報です。9時半に集合して、近郊より参加されている参加者のお宅にお伺いして雨上がりを待つことになりました。

建築士をされているその方のお家は、サイズ感と言い建具のこだわりと言い周辺環境と言い、本当に想いが詰まったとてもいい雰囲気のお宅でした。計らずも住宅内覧会のような時間を過ごさせていただきました。

10時半頃に雨が上がったので田んぼへ移動。

前回の田植え講習会の為に普段よりも水を落として地面を露出させていた時間が長かった田んぼは、かなり雑草の発芽が旺盛です。厳しい状況です。参加者6名に除草のやり方をレクチャーして(と言っても、ただ田んぼの土を攪拌するだけなのですが…) いざ、作業へ。

慣れない田んぼで中腰にかがみ、攪拌で水が濁ってできてるのだか、できてないのだかわかりにくい遣り甲斐の余り感じられない除草作業を、皆さん黙々とそして隣同士で会話をしながら進めていきます。

田植えや稲刈りなどシンボリックな遣り甲斐の見えやすい仕事ではなく、除草と言う地味で辛い作業を僕はして欲しい。と思っています。農家の事情も知らずに『農薬反対‼️』と声をあげる前に、農薬を使わなければどれくらい辛い仕事なのか、を知ってから、じぶんの考えを再度考える機会になれば良いなと思っています。

一時間半ほどの作業で除草は終わり昼食を取り午後は畑へ。

二週間で随分と様変りした畑に皆さん驚きでした。普段の生活では、なかなか感じられない時の流れを野菜たちが教えてくれます。畑の作業も、とてもとても地味なニンジン畝の草取りです。全然華やかではない。リアルな有機農家の姿を垣間見れたでしょうか?

野良仕事をしながら各々の参加者がたくさんの話を交わしていました。いいなぁ。こういうの

次回は三週間後になります。楽しみ。

はじまりはじまり

 葉っぱ野菜に引き続きスナップエンドウやスティックブロッコリーなどが採れ出してきました。定植したトマトもずいぶんと背丈が伸びてきたので、紐で吊り下げました。

定植時にスーパーなミスを犯したナスとピーマンは、まだ元気がありません。それでも少しずつですが根付いてきている感じはあります。ご無理をさせますが、よろしく頑張って下さい。

田んぼの草取りに夏野菜の管理、雑草の制御とかなり忙しい日々を送っています。まぁ、暇より忙しい方が好きだからいいのだけどね。

修行の時間

 田植えから一週間が過ぎて、修行が始まりました❕そうです。除草の時間です。

例年ならば雑草の発芽を抑えるために田植えの時は極力地面が出ないか 露出する時間を減らすようにしています。今年は、農業教室をした影響でかなりの時間 地面が見えていました。

田んぼに入るとあちらこちらでホビ(ヒエの方言)の頭が水面から覗いています。普段の初回除草ならあり得ない状況です。『やっぱ、あかんか』と思いつつ、それでも除草に入りました。7月末まで続く修行の始まりです。

田植え終了❕

 三枚やっている田んぼで一枚残っていた田んぼの田植えをしました。ササニシキ。今日は朝から快晴で暑いくらい。二反強の田植えは午前中で終わりました。天気が良くて、余力があったので田植え後すぐに補植に入ります。

補植と言うのは、稲苗を田植え機で植えるのですが一部上手に植えられない箇所が出てきます。特に、ぼくは苗作りが下手なので多目に出ます。その欠株の部分を見つけて、手植えで補うことを言います。

幸い今年は苗がそこそこ上手く出来たので、例年に比べれば補植が楽でした。中腰の姿勢で田んぼを往ったり来たり。疲れます。照りつける日差しが強い。休憩を挟みつつ三時間ほどで補植も終了‼️頑張った‼️

これで今年の田植えは終わりです。田植えが終われば、次は除草。…そーです。修行の時間がすぐそこです。が、まぁ、今日くらいは田植えが終わった喜びに浸っておきます。

土の学校 田植え

 今年から『土の学校』と言う農業ワークショップを開催することになりました。田んぼを中心に畑のこと、自然のことをりんもく舎のスタンスで伝え話し合う集まりです。

初回の昨日は、田植えをしました。

東京から移住希望の二名、信濃町に移住してきた方が三名です。当初は、一番ちいさな田んぼでもち米を育てる予定でしたが、作業量など諸々を勘案して、大きな田んぼの一画で土の学校専用の場所を作ることにしました。前日にりんもく舎管理の部分に機械植えで田植えを済ませてお迎えです。

天候は生憎小雨が降る寒いなか、それぞれの自己紹介をしてから田んぼに入ります。馴れているぼくはどうと言うことのない田んぼでの移動も馴れないとたいへんです。皆さん四苦八苦しながら田植えを進めます。休憩を挟んで昼前からは少し陽射しもあり気持ちの良いなかで、三畝ほどの田植えを終了。機械植えの補植をして午前の作業は終了です。

おにぎりと味噌汁の簡単な昼食を済ませて、午後は畑へ。

りんもく舎の考える農について田畑を見廻りながら話していきます。雑草のこと、菌の世界、野菜のことなどなど

参加された方は皆さん農業経験が殆どなく、むしろ、それが自然農に対する偏見や思い込みがなくて、よかったかなぁと思いました。初回と言うこともあり畑でのほぼ作業はせずに解散となりました。

次回は二週間後の除草です。参加された方と今後田畑に関わって、秋の収穫を祝えたらいいなぁと思いました。

低温

 梅雨入りしたかのような天候が続いています。気温がなかなか上がりません。最低気温は、いまだ一桁台です。高温性の夏野菜の苗が定植期になっているのに、植え付けが出来ません。まいった。

環境の安定したハウスで育苗した苗を路地に定植する。気温&地温が低いと活着も遅く、その後の生育もいまひとつになります。植えてからススッと伸びあがれた方がやっぱり良く、後々に影響します。『どーするかなぁ?』と悩む日々を送っています。

田植えも例年よりも遅めにして、六月に入ってからする予定です。

路地の葉物野菜はポツポツと収穫が始まっています。暑すぎるのも嫌だけど、寒すぎるのもきついなぁ。

ドローン除草

 先日奥さんが知り合いの所へ遊びに行ってきました。帰ってきて、そこで聞いた話をしてきました。村役場が主体となって行っている『ドローンによる農薬散布の実証実験』についてです。

子を持つ母親の殆どがそうであるように自動化された農薬の散布に対して、奥さんも友人も『怖い』『止めてほしい』と思っているようです。中止嘆願の為に署名活動をしよう。みたいな話も出たようです。

僕はと言えば、有機栽培をしていますが農家のひとりでもあります。農家の苦労と現状についてもひとよりも知っているので単純に反対の意見は言えないなぁ。と言うのが本音です。

農家の高齢化、農地の荒廃は現実にいま起きていることです。そして、田んぼや畦畝の除草管理には多大な労力を要します。役場だって、そこをなんとかしなくては!と考えて、実証実験を行っています。

悪意から出た訳じゃないのです。

怖いから危ないから止めてほしい。と言うのならば、代わりにじぶんが田畑の管理をやります。それくらいの気持ちがなければ、無闇に反対して良いとは思えません。じぶんで手を汚さず、感情だけで拒否するのはどーなんでしょ?

僕のやっている農業は、田畑の多様性の上に成り立っています。多様であることが、どれだけ大切なのかは身に染みて感じています。そんな僕が他人の意志を否定することは、人の多様性を否定する事と同義なんじゃないかなぁ。と思います。難しい問題ですけどね。

ただ、僕が反対の署名をしないからと言って奥さんにも『やるな。』とは、言いません。ひとそれぞれに立場があり、考えがあるのですから夫婦と言えど奥さんがやることを否定したりはしません。

ぼくに出来ることは、ぼくの主義に反しないことをぼくの責任でやるだけです。

あー、難しい。

天候不順

 やっぱりと言うか、そんな予感はありましたが、今年も天候がよろしくありません。三月が暖かく、四月に入って以降が寒い。毎日風が強くて、雨が降らない。久しぶりに雨が降ったと思ったらグズグズの天候です。気温も低止まりしていて、朝の最低気温が10℃を下回っています。

ハウスで育苗中の夏野菜苗は随分と育ってきました。そろそろ定植をしたいのですが…気温が低すぎる。高温性のナスなどは最低気温が15℃を上回り始めたら定植をしています。

まだ、急ぐような時期でもないので様子見中です。

勇み足

 自給用に野菜を育てていた頃は、野菜の種や苗を植え付ける時期はかなり遅くしていました。ちょっとばかり早く収穫するよりも自然の摂理に従って育ってほしいと思っていたので

専業農家になり6年。年々とは種や植え付けの時期が早くなってきています。高冷地のここら辺では、遅霜の心配もあり、はや植えには防寒対策などの手間が増えます。

対策をしても許容量を越えた寒さにダメージを受けて今年は結構な野菜がダメになりました。育苗定植したインゲン豆は全滅し、直蒔きしたオクラは発芽率が最悪です。結局、補植の為に二度手間をかけ、収穫時期も遅くなります。

本当になにやっているのだかなぁ。

来年は初心に戻って、自然の摂理に沿ったは種育苗を心がけたいと思っています。うーん。徒労。

鳥の巣?

 本日はひさしぶりの雨模様。2、3日は降り続く予報です。前日、明日からの雨予報を見て少し早めでしたがきゅうりとズッキーニの植え付けをしました。水やりの手間が省けますしね。

畑や田んぼ周辺の草刈りをして、数日間干しておいた雑草を畝に敷き詰めます。植え付け穴を中心に敷き草を避けて灌水。太陽熱で温まった頃を見計らって苗の定植。浅植えにして、水を求めた根っこがしっかりと深く張るようにします。

なんとなく鳥の巣みたいでかわいいです。元気に大きく育ってください。

徒労

 前日の朝の最低気温予想が2℃。嫌な予感が…夜明け前に畑の見廻りに行くと、霜降りてますがな。寒さに弱いいんげん豆ととうもろこしの畝を見ると、いんげん豆は、葉っぱが凍っています。とうもろこしの方は、場所柄霜が降りにくかったのか大丈夫そう。

いんげん豆は霜に弱いのでダメかなぁ。と様子見をしました。夕方、やっぱりダメそうです。芯は生きているかも知れませんが、半壊と言ったところでしょうか。復活するにせよ、だいぶタイムラグが出そうです。

取り敢えず、急遽補植用のいんげん豆の育苗をしました。

農家は徒労ばかりだなぁ。

勇み足。

緑肥麦

 昨年9月に、は種して冬を越えた緑肥用の燕麦がここ数日でグッと大きくなりました。出穂もポツポツと始まっています。真っ直ぐにすくすくと育つ麦は、やっぱり気持ちが良いものです。もう少し大きくして、有機物量が最大になった頃を見計らってハンマーナイフで砕いて、畑に鋤き込みます。

気温も上昇して日差しも強く、先日降った雨のちからもあり畑の雑草たちもモサモサとしてきました。生命力を感じる季節になりました。

稲と野菜の育苗、田畑の雑草管理など 野良仕事も段々と忙しさを増してきました。

 

ラピュタ?

 ハウスで育苗中のいんげん豆ととうもろこしが定植期になりました。遅霜の恐れが(たぶん)なくなり、明日が雨予報だったので植え付けをしました。ちょっと寒いけれど、がんばって育ってください。

きゅうりの植え付け準備の為、不耕起(部分耕)8年目の畑の畝を管理機で耕しました。6、7年前にコンパニオン用に植えていた宿根性のニラが畝のあちらこちらにあります。ここ数年、何回かの部分耕に耐えて、何度も復活してきた根性のあるニラです。

どこか別の場所に移植してあげよう。と思いケンスコで根っこごと掘り出して、畝の上に置いておきました。夕方、畑に遊びに来た息子がポツリ『ラピュタみたい。』だって

確かに

稲稚苗

 いつもより少し早めに稲育苗箱を覆っていたシルバーマルチを剥がしました。発芽は、まぁまぁ揃っています。気持ちよく、元気よく田んぼに下ろすまで順調に育って欲しいです。

育苗用プールに注水するついでにエンジンポンプで水路から汲み上げた水を、小さい穴がたくさん開いていて霧状、雨状にしとしとと水を撒く専用ホースでハウス内灌水を行いました。如雨露やシャワーホースでは、どれだけがんばっても土の深くまでは浸水しきれないので、散水ホースは重宝します。

育苗中の夏野菜苗にも、ハウス葉物野菜にもたっぷりと染み渡ることでしょう。

今日は、午後から村の水路管理作業になります。

ヒメオドリコソウ

 今日から五月です。朝の散歩に行くとうっすらと霜が降りていました。予報では5℃くらいだったのですが、予想よりもはやく雲が切れたのでしょう。放射冷却が少しきつかったのかな。

油断してハウスで育苗中の苗にパオパオ(防寒用の不織布)をかけていなかったのでドキドキです。まだまだ気を抜けない時期です。

 

 部分不耕起で草生栽培をしているりんもく舎では、畑に生える雑草の種類で、土の状況を推測しています。不耕起栽培8年目に突入した一番近くの畑ではヒメオドリコソウが満開になっています。

畑の土の状態が良い場所では、主にナズナやタネツケバナ、ホトケノザやオドリコソウが優位になっていきます。これらは見た目も柔らかく制御しやすい種類の雑草になります。土に有機分が豊かにあり、中性寄りで、土中空気層がしっかりしている状態の表れです。

ただ、こうも一面オドリコソウだらけだと…どうんなんでしょ?

単一種で安定した状態と言うのは、ある面では単純になりすぎている可能性があります。強い偏りは弱さも内包しているのではないか?何事もバランスよく程々に くらいがちょうど良いように感じます。まぁ、悪い状態ではないけれど、もう少し猥雑としている方が好みですね。

ちいさな苗

 夜半から久しぶりのまとまった雨です。野菜も雑草も大喜びです。雨が上がったら一気に育ってくると思います。正に恵雨ですね。

ハウスで筋蒔きしていた夏野菜(トマトやなす)も殆どを鉢上げしました。まだまだ赤ちゃんサイズですが、五月末の定植時までにはしっかりと根を張った苗に育つことでしょう。

3月末に、は種したハウス葉物野菜たちもだいぶ大きくなってきました。小松菜はもう収穫期に入っています。時を置かずに水菜も採れ時になります。

ゆっくりですが、時間は過ぎていきます。さーて、雨が上がったらたくさん仕事あるぞー❕

ぼかし

 久しぶりに朝から曇り空。霧が出ていました。日照が弱い一日になりそうなのでナスととうもろこしの畝を耕起しました。これで雨が降ってくれればありがたいのだけれど

3日後に少し強い寒さの予報。-3℃。予報の気温は地上1mの高さの温度なので、地表部はもっと寒い。たぶん-5℃くらいになりそうです。ハウスで育苗中の夏野菜苗が心配です。昨年は鉢上げ寸前の苗を半壊させられましたし…。防寒対策をしっかりしなければ

と、言うことで、ぼかしの仕込みをすることにしました。

ぼかし と言うのは、有機物を微生物で発酵させた肥料になります。一度菌が醸すことで有機物が分解され作物が吸収しやすい状態になることと菌の苗床になり土に施用することで土壌活力を増やす元になります。

りんもく舎では、菌床堆肥(キノコの培養土の使用済み残りかすを発酵させたもの)と共に畑に施用するメインの肥料になります。

ぼかしの原料は、米ぬかと籾殻を主体にして、時と場合に依り籾殻熏炭、カニ殻を混ぜます。それに畑の土を溶かした水を加えて、放置するだけです。カニ殻を加えるのはキチン質を分解できる菌を増やしたいから、畑土を水に溶かすのは、畑に住む菌を使うことで畑との親和性を高めたいからです。

積み上げておいたぼかしは、一日くらいで温度が上がりはじめて(菌が醸し始める)、2、3日後には50℃以上になります。この熱をハウス内暖房に使おうと目論んでいる訳です。がんばって醸して下さい。

ふせこみ

 筋蒔きしてから二日間ブルーシートで覆っていた稲育苗箱を、プールシートの上に平置きしました。エンジンポンプで水路の水をたっぷりと灌水してから銀色マルチで覆います。

マルチで覆うことで温度上昇をして、発芽を促進させます。また適度に遮光することで発芽した稚苗をヒョロヒョロと徒長させます。原理的には暗室で育てるモヤシとおなじですね。

適切なタイミングでシルバーマルチを剥いで五月末の田植えまで育てます。毎年、欲張ってマルチ剥ぎを遅らせて稲を焼いているので、今年は気を付けたいです。

効率

 路地葉物の播種が始まり、育苗していたキャベツ類やレタス類、エンドウ豆、空豆の定植を済ませました。平行して夏野菜の準備も進めています。

作物ごとのタイムスケジュールと天候をにらみつつ頭のなかで予定を組み直しながらの毎日です。例年のことなのですが、この時期は頭が活性化していて睡眠が浅くなります。だいたい4時頃に勝手に目が覚めてしまいます。

りんもく舎は、もともとが自給自足をスタートにしているので農業資材を極力使わないでやってきました。専業農家になって6年目。野菜にとって良いこと。後々の作業効率を上げるため。促成のため。などなど 資材の使用頻度が増えています。例えば、パオパオと言う不織布で作った防寒用品を使ったりとか。

なんかね。方向を間違えてるのではないか?と、近頃思うようになってきました。

高原の信濃町は、この時期はまだまだ霜が下り、風が吹くと寒いです。パオパオで定植苗を覆ってあげると生育も順調になり早く育ちます。でも、『その手間は本当に必要なのかな?』と思ってしまいます。

自然の流れのなかで、なるべく手をかけなくて育った方が良いのじゃないか?とか、考えてしまいます。

効率化や合理化だけを求めるのならば、有機農業や草生栽培などやっていないです。少量多品目なんて無駄の極みです。農業自体が不効率、不合理の仕事なのだから普通の専業農家は、少しでも生産効率を上げるために大規模化、機械化、小品目大面積に舵を切っています。

そのやり方を否定する訳じゃないけれど、ぼくのスタイルではないな。と思っています。なのに今のじぶんは宙ぶらりんな位置に居るように感じています。どこからどこまでを人為でやるのか、どこからどこまでを自然に任せるのか、落としどころの折衷案を模索する日々です。